2025.01.24 林会長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは。

 

 一年で最も寒い「大寒(だいかん)」だというのに暖かい日が続きます。しかも雪かきをしなければならないような雪も降りません。生活していくには楽ですが、このまま雨が少ないと田植えや農産物の育成に問題が出るのではないかと心配になります。軽井沢はこういう天候ですが、東北や北海道では大雪で大変なようですね。両方を足して半分にしてもらいたいようです。

 こうした気温の問題や天候のことになるとどんなに人間が万能だとしても自然の力には全く歯が立ちません。生きていくということはこうした人間の知識を超えたミラクルパワーと折り合いをつけていくしかありません。こういう事を通してどんなに能力のある人でも傲慢にならずに謙虚になりなさいということだと思います。

 私の知っている人に仕事が良くできて、まるでオールマイティなスーパーマンかと思うような人がいます。こういう人ですからみんなから尊敬され、信頼を一身に集めているだろうと思うのですが、そうはいかないから人生は楽しいのです。むしろ批判的な評価をする人の方が多いから不思議です。どうしてだと思いますか。仕事はよくできますから、1を聞くと23どころか56まで出来てしまいます。普通の人よりはるかに手早く、しかも完璧です。しかし称賛されないのはどうしてでしょうか。

 どんな人だって何をしても100点満点なんていう人はいません。足がどんなに早くても音痴だという人もいます。クラスで一番成績がいいのにツルモクみたいな字を書く人もいます。すべてが満点だという人はほとんどいません。では自分は何もしないで、今のまま努力しなくてもいいのかというとそうではないと思います。どんなことでもみんながやることは心を込めて精一杯やる方が良いと思います。そういう努力を重ねたとしてもできないことがあるかと思います。有難いことに周りの人はそういう姿を見てくれています。あれだけ頑張っているんだから・・・・と、失敗したとしても責めたりしません。責める気持ちなんか湧くはずがないのです。自分が一生懸命やった時のことを重ねて考えてくれるからです。だからこういう人の結果が良くても悪くてもよい評価につながるのです。

ところが何でもできる人の事は他の人がその人の努力するところなんか見たことが無いのですから、もしも結果が悪いようならその結果だけで評価されて批判を受けてしまいます。他人に対してかける言葉や態度に思いやりや優しさがないだけでこういった評価につながります。こういう評価のことを「人柄」「人格」といいます。つまり自分だったら人柄のいい人、つまり心の優しい人になった方が良いですね。ボランティアは困った人の為に尽くしますから知らず知らずのうちに心の優しい人柄が素晴らしい人になってしまいます。

2025124

 

医学博士・歯科医師  林 春二