2025.01.03 林会長のお便り

祐介先生、牟田さん、明けましておめでとうございます。

 

リスナーの皆様、おめでとうございます。昨年は能登地震があって大変でしたが、政治の世界も一党独裁だったものが裏金問題が露呈して自民党に逆風が吹き、自公で過半数を割り込んでしまいました。野党に協力してもらわなければ政権を維持できないようになりました。実際国会運営を見ていると今までの言い逃れ、ゴリ押し、はぐらかしから野党側の案に耳を貸すようになりました。安倍政権以来の強引な政権運営は鳴りを潜め、野党に対しても誠実で気持ち良くなりました。国民に主権があるというのに、今までは世論調査で過半数を超えたり、7080%にも及ぶ反対がある時は真摯に耳を貸す必要があるのにスルーしていました。

現在強行に進められている軍拡についても国民は本当に望んでいるのでしょうか。台湾有事の時は日本が参加するなどと言っていますが、台湾も中国も日本のすぐ側にあって経済交流も大きく日米対中国の争いにでもなったら、日本の経済はズタズタになってしまいます。それどころか日本がどんなに軍備を拡張しても中国に敵うわけもなく多数に犠牲者を出します。

また日本の原子力発電所は50基以上もあります。どれもミサイルの被害を受けずにいられるようなものではなく、もし戦争にでもなったらミサイルの攻撃に耐えられません。どこかの原発に当たったらどうするのでしょうか。20113月に発生した東日本大震災で起きた福島第二原発の事故の処理は14年経った今でも進んでいません。880トンあるデブリを取り除くためにはこれから400年以上もかかると言われています。さらに他の場所で同じことが起こったら日本はもう立ち上がれません。1日も早く廃炉にしなければ万が一の事故に限らず災害でも日本は全て終わってしまうのです。電力は足りなかったら我慢したらいいのです。日本丸という船が沈みかけているのだから多少の不便があっても協力し合うのです。それが人間としての務めなのではないでしょうか。

今沖縄県にはミサイル基地が作られています。日本やドイツのように第二次世界大戦で連合国側に負けてしまった国は敵国条項という規定を受けていて、もしも再び戦争を始めようとしたら常任理事国の審議を受ける前に先制攻撃をしても良いという規定になっているのです。戦後70年以上経過したのでこの条項はなくなっていると政府は言っていますが、常任理事国の中には中国、ロシアがいるのです。この両国が日本を敵国条項から外す案に賛成するわけはありません。

それらのことから、日本の取る道は対話外交に生きるしかないのです。たとえ相手国から「馬鹿だチョンだ」と言われようがニッコリ笑って「はい、そうです。申し訳ありません」と頭を下げるのです。「喧嘩は逃げるが勝ち」という諺もあります。交渉事に自分勝手に都合の良いことばかり言っていたのでは勝てません。全てにおいて「負けるが勝ち」という気持ちで接していたら必ずこちらに光が差してくると思うのです。

今年が皆様にとってスポットライトが真正面から当たる良い年になるように祈っています。           

202513日 医学博士・歯科医師  林 春二