祐介先生、牟田さんこんばんは
12月も残りわずか、私たちハローアルソン・フィリピン医療ボランティアもいよいよ準備が最終段階になりました。
先日、最終的な活動費用が旅行会社から提出されましたが、やはり円安の影響は大きく、参加者の皆さんには大変なご負担をおかけしてしまいます。
私が参加をした20年前と比べてほぼ倍の費用が掛かる今、改めて日本という国が世界からどのようにみられているかわかります。私が初めてマニラを訪れた時には空港をはじめ、街中に日本語の看板を目にしました。しかし今では英語以外に見られる言語のほとんどは中国語、韓国語です。完全に世界に取り残された日本ですが、その理由は明白でしょう。
今の政治家を見て下さい。今話題の103万の壁問題にしても、178万から新たに123万を推し進める風潮になり、一体その根拠はどこにあるのか分かりやすく国民に説明も無く、どこかの省庁に踊らされながら自分たちの保身ばかり考える。連日テレビで映し出される政治家たちの顔をご覧なさい。本当に彼らが日本国民の生活を守り、
豊かにしようと必死に努力して汗をかいている姿に見えますか?私には数の論理に
迎合しながら政治家、政党が自分たちの立場を優位にし、キャスチングボードを握るために私たちの血税を利用しているようにしか思えません。
拉致問題にしてもいったい何年待てば我が子を抱きしめることができるのでしょう。
自国民を他国にさらわれるというテロ行為に何十年も解決を見いだせず、その間、
隣国は着々と軍事力を増幅する中、我が国が発する言葉は決まって「遺憾」の一言。
こんな国の通貨に世界が価値を見出すでしょうか。インバウンドだとか過去最多の訪日外国人だとかに浮足立っているなか、私は20年間フィリピンに生き続けて本当に肌で感じますが、毎回帰国するたびにフィリピンと日本の生命力の差というのか、国民の生きるエネルギーの熱量の差を感じます。
しかし、嘆いてばかりではいけませんね。
私たちハローアルソン・フィリピン医療ボランティアはどこにも負けない熱い気持ちで来年2月7日からの4日間、第19回目の現地活動を行ってまいります。
私の医院では今度の日曜日、現地活動に参加をする高校生の保護者会を行います。
そしていよいよ高校生の事前研修を開始し、着々と準備を進めていきます。
今回、24名の高校生が全国から参加をしてくれます。今、何不自由なくこの国で暮らす彼らが、フィリピンのスラムで初めて世界の貧困の現実を感じたとき、何を思うか。そしてその経験からこの国を俯瞰的に見たとき、どんなことを考えるか今からとても楽しみです。
2024年12月20日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人