祐介先生、牟田さんこんばんは。
こちら軽井沢はだいぶ気温も下がり、朝夕は晩秋に近いような温度まで下がってしまいます。朝車に乗ろうとすると露がびっしりでサイドミラーなど全く見えません。いつ氷が張ってもおかしくないような冷え込み方です。ところが木々の紅葉は全くみられないのに道にはたくさんの落ち葉が落ちていて全く不思議です。ひょっとしたら今年は美しい紅葉にお目にかかれないうちに丸裸の木を見なければならないかもしれません。四季の移り変わりが美しい日本の景色も変わってしまうかもしれないと思うとなんとなく寂しい気がします。
真夏には真っ青だった浅間山の山肌がなんとなく赤紫に変色してきました。もう少しすると峰の方には白い帽子がかかってきます。この雪が降っては溶け、溶けては降ることを3回続けると私たちの住んでいる里にも雪が降ります。その頃になるとどんなに美しかった紅葉も全て落ちてしまい、ひっそりとした姿になってしまいます。
ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2025の募集も終わり、参加者が決定しました。今年の特徴は歯科医師が36名で過去最多になります。参加する先生方が一生に一回しか見てもらえないスラムの人達に接してどんなことを思ってくれるのか想像するととても楽しくなります。
一生に一度の神様のプレゼントを受け取るスラムの人達がこれ以上を望めない心に残る歯科医療を受けてほしいと思います。
そしてボランティアの大きな特徴になっている高校生の参加ですが24名がエントリーしてくれました。先輩達からこの活動に参加して本当に良かったという思い出とこれからの進路に役立てたいという思いがうまくマッチしてくれることを望んでいます。さらに今年も中学生が3名参加してくれます。海外の医療ボランティアに参加するだけでもすごいことなのに、マニラのホテルで毎夜開かれるマニラミーティングで高校生達が熱く語る姿を見て中学生もこれからの学園生活に大きな影響があると思います。
その他にも一般参加者が19名、看護師さんが1名医科のドクターが1名、歯科衛生士さんが12名、歯科助手さんが10名、歯科技工士さんが3名、合わせて109名になります。中には一回だけの参加になってしまう人もいますが大抵の人は何回も参加してくれ、ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアを大きな活動に育ててくれています。もちろんこの活動が何年も続けてこられたのは現地に行ってくれる人の他にも病床にありながらハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの趣旨に共感してくれて高校生カンパや歯ブラシ、タオル、石鹸などを支援してくれる多くの皆様がいてくれるからです。誰がどんなに頑張ってみてもこんなに長い間、しかも年を増すごとに大きな成果を挙げるような活動はできません。これからも心を引き締めて一人でも多くの皆さんに協力してもらえるようにしっかり活動を続けていきたいと思います。これからもどうぞよろしくご協力下さいますようお願い申し上げます。
2024年10月18日 医学博士・歯科医師 林 春二