2024.10.11 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

祐介先生、先週からの事前調査お疲れさまでした。体調はどうでしょうか。

私と祐介先生、そして岡山・木本先生、愛知・加藤先生は先週末から来年2月におこなわれる「2025年ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア現地活動」の事前調査の為にフィリピン・マニラに行って参りました。

今年も現地メンバー、マニラ・ラハ・ソライマン・ロータリークラブのメンバーと共に実に濃密な会議と調査ができましたね。

ハロアルを発足してから19年目を迎えますが、当初20数名からの始まりが今では100名を超す参加者に恵まれ、会長林先生が「ボランティアの種まき」と位置付けた高校生たちの参加も延500名を超える若者たちハロアルを経験してくれました。

今回も私はフィリピンの行政機関との会議。祐介先生は現地の活動エリアの詳細を調査してくれましたが、来年度の活動エリアも大変な場所になりそうです。特に、首都マニラ市から車で約40分のカビテ市の会場は海沿いに面したスラムでその集落にあるバスケットコートを使用しますが、その周りでは住民たちが数千、数万個のムール貝を剥く作業場があり、スラムの異臭と貝の臭いが浜風に乗り、会場中を埋め尽くす場所です。私たち執行部も準備はもちろんのこと、参加者の皆さんの体調管理にも十分気を付けなければなりません。

また、今回は毎年現地の生活の様子を見学させていただく「スラム見学」を行わない予定となりました。これは12月に開催される東京会議の際、詳しくお話ししますが、あまりの劣悪な状況のため日本人が109名もその場所を歩くことさえ難しいと判断したからです。

しかし、祐介先生。あなたが林先生と共にフィリピンのスラムを訪れ、そして当時10歳の男の子アルソン君と出会い、そして私をこの活動に誘ってくれてから20年が経ちました。そして木本、加藤、井橋といった大学時代からの友人たちも参加をし、今では多くの方が支えてくれています。視察の車の中、ふと、あなたはこんな事を言っていました。「20年のなかで効率良くなったことはあるかな?」私たちも色々考え、このような視察によって器材や材料の準備などは各段と効率良くなったという意見や更に今後はしおりのような紙媒体での書類なども効率化した方が良いという意見もありました。20年という年月は私にとっても沢山の経験を与えてくれましたが、それと同時に思いもよらない油断やおごりを生み出すこともあります。確かに効率や利便性は大切ですが、ハロアルが単なる無償の歯科治療団体にならないよう、この会が存在する本当の意味をしっかりと皆さんにお伝えできるよう、更に謙虚に頑張っていきたいと思います。

 

20241011日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人