2024.07.26 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

毎日暑い日が続きますが、ここ数日の線状降水帯の発生で東北地方、特に山形県、秋田県などは河川の氾濫も見られ大変な被害になっています。

どうぞ対象地域の方々は早めの避難を心掛け、まずは命を守る選択を最優先にしてください。

さていよいよオリンピック・パラリンピックが開催されますね。今年の舞台はフランス・パリ。前回の東京大会とはまた違ったヨーロッパの歴史ある街並みはとても素敵に見えます。しかし、先日行われた男子サッカー予選など、時差の影響もあって

日本での放送は深夜、私などはもうさすがに遅くまでTV観戦はできません。見たい気持ちはありますが、20年以上同じルーティンで毎日仕事をしていると、ちょっと

した夜更かしも翌日の診療に影響してしまいますので、残念ですが気持ちだけはいつも日本選手団の活躍を応援しようと思います。

しかし残念なことに開催前には体操女子代表選手が未成年での喫煙・飲酒により代表辞退の話題もありました。報道では色々な憶測で様々な意見がありますが、本当はどのような責任の取り方が良かったのでしょう。正直、私はたとえどんな立場であろうと法律やルールを破った場合にはそれなりの罰や制裁を受けるべきだとは思いますが、それにしても今回の決断はあまりにもそれに見合ったものではない気がします。一部では内部告発による日ごろの行いも問いただされているようですが、若干19歳の若者の失敗ならば、それこそ協会トップや監督、コーチである「大人」が矢面(やおもて)にたって道を正しながら夢の実現に何とか手を差し伸べても良かったのではと感じてしまいます。それよりも悪事の大小を比較するものではありませんが、東京オリンピックでは組織委員がスポンサーや企業から2億円近い賄賂を受け取った不届き者、数億円にも上る裏金を受け取りながら自分たちを戒(いまし)めるどころか今も尚、使途不明金の抜け穴づくりに勤し(いそし)む政治家に比べれば、確かに辞退やむなし派の意見も分かりますが、たとえ

日の丸を背負う身と言えど、まだ19年しか人生の経験のない若者の〝おいた″にもう少し寛容であっても良いと感じました。ただ、もうすでにこのような状況ならばSNSなどで誹謗中傷するのではなく、彼女の未来を皆がもう一度応援してあげられるような世の中であって欲しいと思います。

オリンピックは平和の祭典です。しかし、世界では未だ続くロシアによるウクライナ侵攻、パレスチナ自治区ではイスラエル組織ハマスとイスラエル軍との戦闘により多くの犠牲者が出ています。ハロアルが支援するフィリピンのスラムでは金メダルよりも生きることが夢と語る子供たちがいます。どうかこの平和の祭典が少しでも多くの悲しい現実を変えるきっかけになることを心より願います。

2024年7月26日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人