祐介先生、牟田さんこんばんは。
梅雨が明けた地方も大分出てきました。こちら信州も昨日梅雨が明け、昨日は29度、今日は30度になりました。暑くて大変ですが、東京と違って木陰に入ると頬を撫でる風はとても爽やかで涼しいです。
東京の神宮の大きな木を切ってしまう話が出ていますが、いくら植林しても何十年も経った大きな木には敵いません。世界一、二位を競う東京都の皆さんは本当にそれで良いのでしょうか。涼を求めるだけならエアコンや扇風機がありますが、いずれも電気を使います。電気を使えばその電気を作るためにまたCO2を排出する燃料が必要になります。これらの資源は日本にはありません。また高い代償を払って他国から買うしかないのです。
うちわや扇子もありますが、自分の手であおいでも長時間になると大変です。ところがこういう文明の利器を使うより自然の力の方が大きいのです。木陰に入るだけで2〜3度は違います。しかもお金も何もいらないのです。都会に住む人はどうしてこういう大自然の恵みを大切にしないのでしょうか。都会に住む皆さんが変わらなければ地球温暖化は止まりませんよ!!便利さだけを追求してもその副作用があるのです。光と影といっても良いのかもしれません。全て光が当たるわけでもありませんし、全てが影でもありません。時間によって、場所によって光の当たるところは移動します。特に何年も経った大きな木の影響力は計り知れないものがあるはずです。それを便利だから、良い場所だからなんて思いつきのように大木を伐採してしまっては元に戻せません。
ここはしっかり、今だけのことではなく先々のことをよく考えて、「令和の先人たちはよく考えたな」と言われるようなアイデアを出してほしいです。ちょうど名古屋市の100メートル道路のようなアイデアです。これだって使った当初はあまりにもスケールが大きすぎて笑い話のようだったかもしれません。しかし現在の様に一家に一台どころか一家に何台も車がある時代になるとむしろ狭くなった感覚だって起きているのではないでしょうか。それにしても名古屋の先人はものすごい人でしたね。改めて敬意を払いたいと思います。
この番組でもよく紹介されるフランスの外交家ポールクローデルですが、文明開化にはまだ至らなかった明治時代の人達を「日本人は貧しい、しかしとても気高い。この地球に一つの民族を残すとしたらそれは日本人だ」と言われた人達はこういう人だったのではないかと思います。その人達の血を私達は受け継いでいるのです。自分のため、お金のためだけという心を捨て去り、人々のため、地球のために尽くそうという気高い気持ちを持ちましょう。ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアはそういう思いの人達が集まっています。
2024年7月19日
医学博士・歯科医師 林 春二