2024.02.23 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さん、こんばんは

 

先週のハロアルレディオは大変お世話になりました。

ラジオを終え、一人高速を運転しながら色々な事を考えていました。

ラジオに出演する前、いまにし歯科に沢山集まった歯ブラシやタオルを受け取りにあなたの医院に行きました。車の荷台がいっぱいになるほどの物資を受け取りました。

診療室に行くとまだたくさんの患者さんが待っていました。私も同じように毎日忙しくさせてもらっていますが、あなたはなぜか鼻血をボタボタ垂らしながら頑張っていましたね。50歳のオヤジがこんなにも鼻血がでるなんて、と思いながら心配していましたが、ラジオに着くといつものように声高らかにずっと喋っているのを横で見て、安心すると共に、このテンションの切り替えに少し引いていました。

毎年、帰国後すぐにあなたのラジオに出演させてもらい、皆さんに報告をさせて頂いていますが、今回もリスナーの皆さんやレインボータウンFMの皆さんに心から感謝すると共に、帰りの道中、同じ志を持ち歯科医師として、そしてハロアルの仲間として頑張っている友の姿は、改めて私自身に来年に向けての決意を抱かせてくれました。

私も今週の火曜日、早速地元の中学校から15歳になる中学2年生の立志式に特別講演を依頼されお話しをしてきました。祐介先生、立志式ってご存知ですか?これは全国的な行事なのでしょうか。栃木県では中学2年生になると昔の元服、15歳にちなんで、式典が開かれます。私は中学生、ご父兄の皆さんに「夢を見ることができる素晴らしさ」を話しました。私たちの支援する地域では貧困のため3人に1人しか15歳まで生きることができません。同じ15歳の日本の中学生たちが立志という節目の年を祝いながら将来に向けて沢山の夢や目標を持つ中で、飛行機でたった4時間の場所のスラムの子供たちは、学校に行くことも病院に行くこともできず、「生きることが夢」と語ります。私は2月の活動が終えたばかりの現地の写真を見せながら、偶然にもこの日本に生まれ、物資的豊かさのなか何不自由なく生活できることが実は当たり前ではないことでありいかに私たちが恵まれた環境で暮らしているかを話しました。

そして、その世界でたった10%しかいない恵まれた国の私たちがこの現実を素通りしてしまったらこの世界は何も変わらないこと、その光になるのはこれからの未来を担う目の前の君たちだということを伝えました。帰り際、一人の生徒が「なんかボランティアに興味がわいてきました。」と照れながら言ってくれました。

今年で18回目を迎えたハロアルの活動はのべ600人以上の高校生たちが参加をしてくれました。そのハロアルの種は今全国で花開いてくれていることを信じています。

そして今回も、いつの日かこの講演を聞いて参加を決意しました、と言ってくれる若者との再会を心から願いました。

 

2024223日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人