祐介先生、牟田さんこんばんは。
関口団長、祐介先生ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2024の準備のためにフィリピン視察ご苦労様でした。次の活動は今までと全く違って到着と同時に医療ボランティアが始まりますので、メンバーも大変だと思います。
12月に行なう全体会議で初めて参加する皆様にこの活動の主旨や歴史について説明させてもらい、この活動が一般的に行なわれているボランティアと大部違うこと、海外の医療活動で気を使う上に、高校生が参加しますから、高校生に今の大人がいかに頑張っているか見てもらっている中でのボランティアだという事です。
一日が終った後で高校生を中心としたマニラミーティングが開かれますが、海外医療ボランティアで更に高校生がその日感じたことを大人の前で発表してもらって更に翌日の活動に生かしてもらうのですから、ものすごい内容になると思います。出来る限り準備に粗相がないように頑張りましょう。
昨日は施設の入所者の顔が腫れて痛がっているということでスタッフの武井さんと二人で訪問診療に出掛けました。見ると顔の左半分が腫れていてまるでお岩さんのようでした。何もなければ笑っちゃうところですが、寝たきりの高齢者にとって大変だったと思います。口の中を見せてもらうと案の定、左上第一大臼歯の根っこの先辺りの歯肉が腫れて硬くなっていました。本来だとその部を切って血膿を出すと楽になるのですが、この段階ではタイミングが早すぎるので抗生物質を飲んでもらうことにしました。この痛みが続くようなら痛み止めを飲んでもらうように痛み止めも処方してこの日の診療は終了しました。
天気のよい木曜日の午後でしたのですぐ近くの別荘地を週って診療所に帰ることにしました。途中の木々は黄色や赤に色付き始め、桜の葉は真っ赤に染まっている木もあり午後の太陽の光を浴びとても美しい光景でした。その別荘地は浅間山の反対側、つまり浅間山からすると真南の北斜面にあるので、浅間側より少し秋は深まっている感じがしました。坂道を登るに連れ道の左右には落ち葉が多くなり積もっているほどでした。別荘地の一番上のところに日帰り温泉があります。私も何度も使いましたがとっても泉質が良くて気持ちいい温泉です。ですが残念なことに今は改装中で休みでした。私達はそこの駐車場に車を止めてそこから100ｍ近く登ったところにある見晴台までつづら折りの山道を歩いて登りました。すると目の前に雄大な浅間山の広い裾が広がり秋の陽を浴びて美しい姿を見せていました。普段毎日のように見ている私でさえきれいだと大声を出すほど感動させられました。
いつも狭い診療室の中に閉じ込められている私にとって訪問診療に行く道すがらはドライブに出掛けるような気持ちにさせられ、訪問診療が終った後にのんびり帰る回り道は旅行に行ったような気持ちにさせられます。生きていることの喜びを感じます。今日も一日、何事もなく終ったことを感謝して診療所に帰りました。
2023年10月27日 医学博士・歯科医師 林 春二