祐介先生、牟田さん、そしてキョウヤさんこんばんは
ハロアルレディオ 1001回記念! おめでとうございます!
前回の1000回記念の放送にゲストとして呼んでいただきありがとうございます。
林先生と息子の康二先生、そしてサプライズゲストでハロアル新潟支部羽尾先生まで来てくれました。
約20年という歴史の中、やはりこのラジオが長年愛され、続いてこられたのはハロアルボランティア、アルソン君との出会いがあったからでしょう。もしかすると今その場にいるキョウヤさん、牟田さんとのつながりも音楽や仕事だけではなく、祐介先生が取り組むボランティアという無償の行為にどこか共鳴するものがあり、今日にいたっているように思います。実はその関係性は私と祐介先生、そして現在このハロアルを支えている多くの仲間たちも、あなたのアルソン君との出会いがなければ仕事以外に、こんなにも熱く、諦めずに何かを成し遂げようと努力することは出来なかったかもしれません。アルソン君という当時10歳の少年が、日本では治療できる歯でも、劣悪なスラムでの治療では痛みを取る最後の処置、抜歯しか選択肢がなく、祐介先生が止む無く永久歯4本を抜歯をしたこと、言い換えれば歯医者にとって最も切なく、患者にとっても最も悲しい治療を受けざるを得なかったあの日がなければ、今のハロアルは存在していなかったですね。そして、キョウヤさんを始め多くのアーティストの皆さんが歯ブラシをボランティアのバトンとして紡ぎ合わせてくれたおかげです。
また、キョウヤさんのハロアルTシャツもこのラジオの1000回という歴史の一つになっています。現地でキョウヤさんがデザインしたカラフルなハロアルTシャツを多くのメンバーたちが着て活動する姿はまるでスラムに咲く花のように輝いています。
今では現地チームがそのデザインを災害時に配る食べ物や洋服、学校に配る文房具セットや衛星キッドを入れる布バックにプリントし、マニラ中の被災地に配られています。私たちがたった一人の少年と出会い、その悲しみから起こしたささやかな行動が来年の活動では103名の仲間を結び付け、また新たなハロアルの歴史を作り始めます。しかし、先週の放送で祐介先生が私に来年の活動を一言で言うならば、と質問をした時、私は「初心」という答えをしました。どんなに回数を重ね、どんなに多くの患者さんを診させてもらっても、それに慢心せず、アルソン君の悲しい現実と私たちが感じた貧困の切なさと罪を忘れない活動にこれからもしたいと思っています。
イチロー選手が2000本安打を達成した時、次の目標はと聞かれたときこう言いました。
「2001本目のヒットを打つ事です」あなたも1001回目、1002回目、と歩みは遅くとも1歩ずつ頑張ってください。私もあなたに負けないようにハロアルを素晴らしい活動にするために初心を忘れず頑張っていきます。
2023年10月13日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人