2023.09.08 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

台風13号の影響はどうでしょうか。

このお手紙を書いている頃は、まだ、私の地元栃木県は朝から雨が降るものの、大きな影響は出ていません。しかし、これから夕方から夜にかけて関東に上陸する可能性が大きいため、暴風、や河川の氾濫などには十分気を付けなければなりませんね。

さて、祐介先生。来週の水曜日はハロアル会長林先生と一緒に、群馬県新島学園にボランティア講演に行きます。

今回は中等部の3年生、高等部の1年生、2年生を対象とし、約50分間の講演となりますのでよろしくお願いします。

この新島学園との出会いは2009年の活動からでした。その前の年、2008年の1116日に会長林先生が脳幹内出血で倒れられ、先生は翌年の現地活動には参加ができませんでした。祐介先生、あの時の事を覚えていますか?急遽、林先生が不在となり、私が一体現地活動がどうなるのか出発まで不安でいるなか、先生は出発の5日前に退院され、私に短い手紙を下さいました。そこには、再びこの世に帰ってくることができた喜びや、命を生き延びた後、今後の人生を今まで以上に世の為、人の為に尽くしたいと書かれていました。そして、あと5日後に出発するハロアルボランティアに対し、無事を祈ると共に、いつかこういう日が来ると思っていたが、いざ来てみると言葉にならない寂しさを感じる、そして高校生や初参加の人達に何もしてあげられないことが一番寂しいと書かれていました。しかし、最後に、私や祐介先生がしっかりやってくれることを確信している。そして常に「謙虚」で「やさしく」「初心を忘れないで」誰にも負けない「笑顔」で頑張ってくるようにとつづられていました。

私はその手紙を今でも大切に保管していますが、あの年総勢53名のうち、14名の高校生が全国から参加をしてくれ、その時初めて新島学園からたった一人の女子高生が参加をしてくれたことがきっかけとなり、現在まで新島学園だけで134名の高校生が私たちと一緒に活動をしてくれました。今では学校をあげてこの活動を応援してくださっていますが、その時、勇気を持ってハロアルに飛び込んでくれた高校生が、現地で様々なことを学び、感じ、そして帰国後多くの人達に語ってくれたからこそ、今の私たちが存在しているのだと思います。

来週、私も久しぶりの講演です。現在もコロナ感染拡大に予断を許さない状況で、多くの高校生たちが不安を抱えながら、参加を迷っている子もきっといるでしょう。私の言葉がどれほど響くか分かりませんが、私たちの一言がもしかしたら一人の若者の人生を大きく変えるかもしれません。短い時間ですがこの活動に参加をさせてもらえる喜びと感謝を込めて高校生たちに話をしたいと思います。

 

202398日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人