祐介先生、牟田さんこんばんは。
9月に入り激暑だった今年の夏もいよいよ通り過ぎてくれたかなと思えるこの頃です。しかし一難去ってまた一難。台風の季節到来です。現在台風13号が八丈島に近づいていて、激しい雨が降っています。どんなに激しくても災害が起こらなければいいのですがそうでないことが多いくらいの雨が多くなっています。生きものにとって「水」はとても大切ですから雨もなくては困ります。
生きものにとって大切な水の宝庫といえば海の水にかなうものはありません。その大切な海に福島原発の事故水の放流を世界で初めて我が国はしてしまったのですから、これからしっかり管理する義務も責任も負わなくてはならないと思います。
事故が起きていなくても原発はものすごく高熱を出しますから保護している器を外から水で冷やしています。それでもトリチウムという厄介者が出てしまいます。現在の技術でもトリチウムを完全に除去できませんから全く無害ではないと思います。しかし、福島原発は事故を起こしてしまいました。ですから、他国のトリチウムと全く違います。わかりやすく、水洗トイレで話しますと日本のトイレは便器が割れてしまってウンチやオシッコが周囲に流れ出してしまっているのです。その流れ出した汚物を池の中に放出するようなものですから他国とは比べ物にならないのです。一日も早く放出を止めて完全除去できるまで今のように貯蔵タンクに入れて汚染物を拡散しないことが大切です。スリーマイルの原発事故の処理のように汚染水の水分を蒸発させ内容物を沈殿させてそれをセメントで固めてしまうやり方をとるかチェルノブイリのように原発をセメントで固める石棺しかありません。それであっても日本の原発事故の処理が難しいのは毎日相当量の地下水が流れ出していること、溶けだしてしまった880トンに及ぶと言われているデブリが事故から12年たってもまだ1gもとれていないということです。廃炉するまでこれから30年は必要だと言っていますがこれから100年なのか1000年なのか全く不明です。現在のように汚染物を完全に除去できないのに30年や、それ以上も流し続けた時の被害を考えるとどんなにお金がかかってもより安全な方法をとるべきだと思いますがどうでしょうか。
来週の水曜日9月13日には関口団長と今西現地統括責任者の二人と群馬県の新島学園高校に講演に行きます。ハローアルソン・フィリピン医療ボランティアに学校ぐるみで協力してくれていて、既に100名近くの人が参加していますのでとても楽しみです。そもそもこの学校とご縁が結ばれたのは今西先生が高崎の診療所の院長をしている時からで「類は友を呼ぶ」ということわざを思い出します。今西先生の熱心さが熱心な学生をさぐり当て、育ててくれたのだと思います。この度の講演は真っ赤に焼けた鉄の玉より赤く燃えている関口団長と今西先生ですから本当に楽しみです。共に感謝しています。
2023年9月8日
医学博士・歯科医師 林 春二