祐介先生、牟田さんこんばんは。
新しい年を迎えてもう10日も過ぎてしまいました。時間が経つのは早いですね。高校生にとっては大学入学共通テストが直前に迫っていて大変だと思います。今年はインフルエンザもコロナも注意しなければならないので余計に大変でしょうが、それも人生の一里塚、過ぎてしまえばいい思い出になると思います。「練習は噓をつかない」と大会で好結果を出したスポーツ選手からよく聞きますが、実際にそうだと思います。毎日が試験に臨む気持ちでいたら豊かな人生にきっとなると思います。私なんぞ熱し易く、冷めやすいものですから、一つの試験が終わると次の試験が来るまでこの世の春とばかり遊びまくっていましたのでこの歳になってもこのザマです。リスナーの皆様は「この歳」なんて言わなくてもいいように日々の精進をおこたらないで下さい。本当は努力と言いたいのですが努力という言葉は何かきつく聞こえますから「精進」としました。この方が何となくやわらかく感じられるのではないでしょうか。
それでは今夜の歯の一口メモです。今朝痛風を罹ったことのある患者さんの口腔ケアをしている時のことです。今から30年前に治療した人で1ヶ月に1回は治療に来てくれています。当院にとっては宝のような存在ですが、これだけ通っていても年と共に問題が出て来ます。痛風の既住歴があるくらいですから、食生活には当然のごとく問題がありました。飲酒も喫煙もしていました。多忙な日々を送っている運送業の管理者でしたから肉体的にも精神的にも大変だったことは容易に考えられます。当院に来た時に既に沢山の歯の治療がしてありました。どれもこれもやり直しをさせてもらい当時40才だったことを考えると、今後また同じことを繰り返すのは大変です。今回の治療を最後にして、これからは病気の治療ではなく病気にならない予防をしっかりしていきましょう。ということで残っている歯を全部使ったコンフォートブリッヂにしました。もともと様々な問題を抱えていた人ですから、30年という年月が過ぎると問題が出てしまいます。でもタバコは止めてくれましたので喫煙による血行障害は予防できたのでこれで済んでいたとも言えます。担当している歯科衛生士さんに、残根で残っている歯の辺緑に発赤があるのはここ何日も歯ミガキが出来なかった証拠なのでこれは処置しておかなければならないこと、勿論患者さんの責任ではなくてこの部分をしっかり話していなかった歯科衛生士の責任だということを説明しました。発赤はその日起こるなんていうことは少なく、何日もしっかり磨けなかったせいだから、患者さんは何もなかったと言ったとしても見逃しては駄目だと注意しました。私達の治療に問題が起きるのは患者さんの責任というより私達の配慮が欠けていることが多いと思います。リスナーの皆様もかかりつけの歯医者さんに、どこをどうしたらこれ以上悪くしないで済むかしっかり相談して、具体的なやり方を教えてもらって下さい。
2023年1月13日
医学博士・歯科医師 林 春二