祐介先生、牟田さんこんばんは
祐介先生、いやいやお疲れさまでした。
10月1日~5日、ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長の私と、現地統括責任者の祐介先生、そして器材担当の岡山県の木本先生の3人で約2年8か月ぶりに
私たちハローアルソンが支援をしているフィリピンに行ってまいりました。
コロナ感染はまだまだ予断を許さない状況でしたが、フィリピンへの入国規制もある
程度緩和されましたので、いよいよハロアルの活動を再開するために会議、そしてスラムの視察を行いました。
現地ではマニラ・ラハ・ソライマン・ロータリークラブのメンバーが私たちとの再会を本当に楽しみにしてくれており、お互いコロナ禍を忘れるくらい抱き合い再会を喜び合いました。また、15年以上私たちの活動の通訳として支えてくれているヒロミさんとの再会は本当に感無量でした。彼女は既に70歳を超えていますが、本当に元気でいつも明るく大きな声でハロアルのために一生懸命協力してくれています。そんな彼女ですが実は今年の春に最愛の旦那さんを無くされ、ご自身も交通事故に合われ左足が少し不自由になりました。視察初日の朝。エスカレーターの扉が開くとフロントロビーに彼女がいました。私が「ヒロミさん」と大きな声を上げ近づいていくとなぜか涙が込み上げてきて、彼女もまた涙を流し、お互いの再会を祝い、抱き合いました。
「元気でしたか?」と尋ねると彼女は涙声で「はい、先生たちに会えて本当に嬉しいです。」と答えてくれました。私は彼女を見ながら思いました。ボランティアという無償の愛を捧げる行動で繋がった絆は本当に素晴らしいものです。言葉を超え、人種を超え、国境を越え、共に心と心で結ばれるなんて人間としてこんな素晴らしい関係はありません。私は涙をぬぐいながらこの活動に出会って本当に良かったと心から思いました。
さて、まだ、完全に詳細は決定しておりませんが今回の協議の結果、いよいよ来年の6月に小規模ではありますが「第17回 ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア」を行うことになりました。これから会長林先生と共に様々な知恵を絞り、コロナによってさらに貧困にあえぐスラムの人達のために一生懸命計画を立てて行こうと思います。
ホテルに戻る道中、渋滞のため車の中にいると、停滞している車の窓をタオルで拭いたり花を売りに来たり、沢山のホームレスが窓越しに物乞いをしていましたね。その中の一人の少女。恐らく5歳くらいでしょうか、真っ黒な肌でじっと何かを訴えるように私たちの車の中を見つめていました。私はあの少女の目を今でも忘れられません。そして私は誓いました。私はあと2年で50歳になります。まさに「50にして天命を知る」
私の人生が何のためにあるのか、私は今回再びスラムに行ったことでその意味が分かったように思います。これから活動に向けて全身全霊で頑張って行きます。
2022年10月7日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人