祐介先生、牟田さんこんばんは。
今年も最後の放送になりました。一年間ご苦労様でした。
今年のスポーツ界にはいいニュースが沢山ありました。北京冬季オリンピック・パラリンピックで日本選手の活躍、大リーグで投打で規定回数に到達し、なおかつ2年連続でMVPかと言われる成績をおさめた大谷翔平選手の活躍、日本球界ではなんと言ってもヤクルトスワローズの村上宗隆選手の活躍です。最年少で三冠王、これまで日本人として最高だった王選手の持つ最多本塁打55本を上回る56本、5打席連続本塁打など活躍はめざましいものでした。
そしてサッカーワールドカップカタールでは日本は優勝候補に上げられたドイツとスペインがいる予選を勝ち抜き、決勝リーグに進んでくれました。ベスト8を目指してクロアチアとの戦いは延長戦を終っても1:1という甲乙つけがたい試合を展開しましたがPK戦で惜敗するというものすごい戦いをしてくれました。
2月に始まったロシアのウクライナ侵攻は現在も続いていて、世界中に農産物や天然ガス不足が起こり物価高という影を落としています。一日も早く戦いを終え世界中が安全で安心できる社会になって欲しいと願わずにはいられません。
今年最後の放送に当って母の偉大さについて書いてみたいと思います。皆様は母親は偉大だと思っていると思いますがその中でもこんな話を聞くとそうだなと納得してもらえると思います。
ある秋のことです。お父さんが栗を沢山拾ってきてくれて栗ごはんをたいてもらいました。ごはんを食べる時にお父さんのお茶碗にはこぼれ落ちそうに栗が乗っていました。次にお兄ちゃんのご飯茶碗を見るとお父さんほどではないけれどやはり栗がいっぱいでした。今度は自分の番だ。お父さんほどではなくてもお兄ちゃんぐらいはあるだろうと思っていたら、それより少なくてガッカリしたそうです。最後にお母さんのお茶碗を見ると栗が一つも見えませんでした。その瞬間にお母さんはすごいな、いつも家族のことを思っているんだと。やがてその母がこの世を去った時この出来事が目に浮かび「私の母が世界一」だったと思ったそうです。私の飼い主さんも朝早くから夜遅くまで訪問介護サービスの仕事に精出してくれていますが、私の後継者になってくれた康二が帰ってくると、どんなに遅くても声をかけ、ほんの少しかもしれませんが何か話しています。生まれるまで十月十日自分のお腹にいて小さい頃から手塩にかけた母がいればこそ今の康二がいるのですから、ちょっとしたことで「母の姿」も「思いも」どれたけ深いかを感じさせられます。
それでは皆様よい年をお迎え下さい。
2022年12月30日
医学博士・歯科医師 林 春二