裕介先生、牟田さんこんばんは。
梅雨が明けたと思ったら今週は梅雨に戻ったかと思うほど雨にたたられてしまいました。被害を受けられた皆さんには心からお悔やみ申し上げます。ウクライナ・ロシア戦争もいつ終わるのかわからない状況で心配です。一日も早く安心して暮らせる日が来ることを祈りたいと思います。
参議院議員選挙も自民党の圧勝で終わりました。私はこれで良かったのか心配です。どういうことかというと、私の周りにも経済や政治のことをあまり勉強していないのに質問すると「知らないのに知ったかぶりをする」人がいます。裕介先生がよく話すデンマークとは大違いです。国民の大多数が政府を認めています。投票率が80%の国なのですからものすごいことです。たった50%そこそこの日本とは大違いです。例えば高校生でも消費税「2%」あげるとしたらどうすべきことかをちゃんと話します。「0.5%」ならわかるけれどいっぺんに「2%」も上げるわけがないというのです。学校でも家庭でもちゃんと政治について話しているということなのだと思います。私はよく温泉に行きますから若い人に話しかけます。全く政治に興味を示めさない人がいるかと思うと、間違ってとらえている人などもいて様々です。答えが返ってきてもデンマークの高校生以下のことも少なくありません。これで社会人かと思うとがっかりさせられてしまいますが、実際にそうなのですからこの人たちと日本のことを考えていくしかありません。その上、こういう人たちは口癖のように「誰に入れても同じだから」といって選挙にすら行かないのです。これでは選挙母体がしっかりしている政党が勝つに決まっています。その結果、その後援団体の利益にかかわるような制度になってしまうのです。今、国民にとって一番必要なのは景気が良くなること、税金が安くなることです。
そういう中で行われた選挙ですから、問われるべきことはいくつもありました。第1に、高騰する物価に対して消費税をどうするのかということ。一番いいのはこんなときは消費税を凍結するしかありません。そうすれば国民の購買力は消費税の10%分が増えます。それが景気を引き上げる力になります。売り上げが伸びますから当然企業側の利益につながります。すると生産力を上げることが必要になり、雇用も生まれます。当然人件費にも影響します。利益が拡大した企業には税金を納めてもらえばいいのです。これはコロナ禍で各国がとった基本的な経済政策で特に難しい理論ではありません。単にやるかやらないかだけです。現に日本政府だってガソリン価格を抑えるために元売り企業に対して莫大な補助金を出しているのですから、それを「元売り企業」ではなく末端の消費者がとられている消費税をストップすればいいだけです。これで景気は間違いなく上がります。消費税を導入してから30年、導入前には所得の中間値が545万円だったのに25年間のデフレで437万円に108万円も下がってしまいました。最大の原因は消費税なのです。これをなくせば国民の所得は当然上がりますから上がった分から税金をもらえばいいだけです。 2022年7月15日
医学博士・歯科医師 林 春二