祐介先生、牟田さんこんばんは。
今年の夏至、6月21日が過ぎたと思ったら大分日が短くなりました。昨日は1時までの診療でしたのでその後、小諸高原病院の訪問診療に行きました。早く終わったので1000坪ほどある診療所の山の草刈りに行こうとしたところに電話です。御代田町にある広域老人ホームで入所者の診療を頼まれ、スタッフの武井さんと行ってきました。いつもお世話になっている看護師さんも呼び出されていて、なるほど大変でした。左目の淵から上の唇にかけ赤黒く腫れてお岩さんのようでした。左の上の糸切り歯が原因で歯肉が腫れ、その上出血していて、歯はぐらぐらでした。治療に30分ほどかかりましたが所長さん、看護師さんがとても喜んでくれました。時計を見ると5時30分を少し回ったところでしたが、以前より大分日が陰ってきていました。それから1時間半ほど草刈りをして家に着いた時には薄暗くなってしまいました。
久しぶりに歯の一口メモです。65歳以上の高齢者21,594名のデータでわかったことです。入れ歯を入れると健康状態に良い影響があります。そこで「ほとんど歯がない高齢者の入れ歯の使用率」に所得格差がどんな影響を与えるか調べたものです。その結果、ほとんど歯がなくなっているのに「入れ歯を使用していない人の割合」は、3割負担の群で18.3%、2割負担の群で13.3%、1割負担の群で8.5%でした。つまり自己負担が少ない人ほど入れている割合が高いことがわかりました。同じ保険なのに負担が大きくなると必要な入れ歯であっても違いが出てしまうのはどうかなと思います。
今参議院議員選挙の真っただ中です。国民からは消費税を下げてほしいという声が次第に大きくなっています。ウクライナ・ロシア戦争の影響でガソリンが高くなってしまい物価を押し上げ、様々なものが値上がりしています。これを消費税に換算すると3%になるそうです。つまり私たちが払っている消費税は10%どころか13%になっているということです。買い物をするたびに13%さらに高くなるわけですから消費は冷え込むでしょう。これで景気が良くなるわけがありません。
日本の経済成長率を世界の統計2017で見ると、1995年から2015年までの20年間の成長率ランキングでは第一位のカタールがプラス1968%で世界の平均がプラス139%なのに、日本だけマイナス20%です。日本に次ぐ成長率が低いのはドイツでプラス30%です。こんな状況の中で消費税をとられたら大変だと思います。
こういう皆さんの苦情や要望には政府与党は答えません。するとやむにやまれない気持ちで野党の議員さんに陳情するのです。私だって保険でよい治療をするための要望書を国会に届けるときは紹介議員が必要になりますから野党の皆さんにお願いすることになります。野党の議員さんは国民の救世主なのです。それなのに山上大臣は野党の言うことは一切聞かないというのですから何をかいわんやです。民主国家でこの発言は自民・公明の独裁国家といわれても仕方ありません。直ちに辞任してほしいです。
2022年7月8日
医学博士・歯科医師 林 春二