祐介先生、牟田さんこんばんは
いよいよ本格的な梅雨に入りましたね。
私の地元栃木県那須も連日曇り空が続き、ジメジメとしたぐずついた天気となっています。気温も6月とは思えないほど朝夕は寒く、かと思ったら日差しが出れば真夏日のような暑さに感じ、体調を整えるのが大変難しい時期です。
私と息子はいわゆる「天気痛」があり、このような気圧の変化や曇りの日などは常に頭痛薬を飲むくらい悩まされています。祐介先生などはどうでしょうか。
さて、昨日、祐介先生の病院からとても嬉しい電話をいただきました。
2020年度にハロアル・フィリピンボランティアに神奈川県洗足学園から参加をした
「太田」さんと「岸川」さんが祐介先生の病院に遊びに来て、私の所にも電話をくださいました。2020年の活動と言えば前年度2019年に世界で初めて中国武漢市で新型コロナウイルスが発見され、世界中がまだ見ぬ恐怖の入り口に立とうとしているのなか、
私たちの活動も当時できる最大の注意を持って現地活動を行いました。この年の高校生の参加は71名。やはり数名の事前キャンセルはあったものの、この年の活動を最後に現在もコロナ禍のため活動が延期となり、私にとっても思い出に残る年代の高校生たちでした。久しぶりに元気な二人の声を聞き、現在の近況を尋ねると、二人とも大学1年生となり、それぞれ高校生の時から夢へ着実に歩んでいました。
二人のハロアルボランティアに参加をした志望動機を見てみると、二人とも最初は不安だが、自分の将来のために経験をしたいと語ってくれていました。このハロアルに参加をする高校生の多くはボランティアに参加をすることで自分の将来に糧にしたいと考えています。私はそれ自体はとても素晴らしいことだと思いますし、この経験が彼らの夢の飛躍につながればと思っています。ただ、私は毎年高校生に伝えるなかで、ボランティアは決して彼らの夢や経験値の為に存在しているのではないことを話します。
どこか矛盾した言い方かもしれませんが、たった1本の歯ブラシさえ変えないスラムの子供たちの存在に純粋に寄り添い、心を込めて尽くすことが最も大切なことを理解して欲しいのです。高校生たちがそれぞれ進学や就職し、それこそ夢が叶い、楽しい人生を過ごす中で、ハロアルの経験を思い出だけにして欲しくないのです。どんな形でも構いません。ハロアルで感じたあの思いを色々な場面で自分なりの行動で未来を作りあげて欲しいと願います。私は最後に二人に電話越しで伝えました。
「今は活動が延期になっているけど、必ず再開して再び現地で活動するから。その時は大学生でも、社会人になっていても、いつかまた参加してくれよ。」彼女たちは言いました。「はい。もちろんです。絶対参加します!」
若いハロアルの元気な声に私も更なる力をもらいました。
2022年6月10日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人