祐介先生、牟田さんこんばんは
先日テレビで「東京の桜がいよいよ見ごろ」と言っていましたが、どうでしょうか。
上野公園をはじめ東京には桜の名所が沢山ありますね。
これは日本古来の街づくりと密接な関係があり、特に細かな河川が多い東京は、江戸時代、河川の氾濫を防ぐために根が深くて丈夫な桜を、土壌を固めながら一種の防波堤の役割として植えました。東京の河川沿いに桜の名所が多いのはそのためですね。
私の地元栃木県那須では桜の開花はまだまだ先のようで、朝夕はまだ冷え込みが続いていますが、ハロアル会長林先生の長野県御代田町では今朝がた雪が積もっており、こちらもまだ春が遠いようです。
さて、私たちハローアルソン・フィリピン医療ボランティアも2020年の現地活動を最後に新型コロナウィルス感染拡大によって今年も現地活動が延期となっています。
ハローアルソンを発足して今年で17年目を迎えます。当初わずか20名ほどで首都マニラ市から5時間、そこから船で1時間以上かけ「ナギャントック」という小さな漁村に行きました。村には3台の小さな自家発電機がありますが夜8時以降は使用することができず、勿論、島には学校も病院はなく、歯が痛くなるとこめかみをさすりながら神様に祈るだけの本当に貧しい村でした。あの時、私が歯を抜いた女の子が、帰り際、まだ血が止まらないガーゼを噛みながら、「先生、私は先生みたいな歯医者さんになりたい」とほほ笑んでくれた笑顔が今でも忘れられません。あれから17年が過ぎ沢山の人達と出会い、支え合い、今ではラハ・ソライマンというフィリピン最大のロータリー・クラブがパートナーとなり、活動を共にしています。先日、現地リーダーのリッキー氏と連絡を取り合うなかで、現段階では日本・フィリピンの両国間での渡航の際の隔離期間が無くなった為、今年の11月を目途に一度これからの活動の方向性を相談する会議を開くことになりました。勿論、今後の動向によって変更はありますが、現地のメンバーたちもとても楽しみにしているとのことでした。
現在、現地活動は延期となっています。しかし、毎日のように患者さんや地域の方々が物資を持ってきて下さり、先日は福岡県福翔高等学校のボランティア同好会の皆さん、そして宮城県仙台市北澤産業さんから沢山の物資が届けられました。
また、東京支部の新井先生から地域のロータリー・クラブの会合でボランティア講演をするための資料の相談を頂き、全国で沢山の方々がハロアルの活動を支援して下さることに心から感謝しました。
祐介先生、私たちも負けてはいられませんね。必ず再開する日まで心も体もしっかりと準備をしていきましょう。
2022年4月1日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人