2022.03.25 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

数日前は雪も降り、あれほど寒かった日もいっきに春らしくなり、今日も温かな陽気に包まれましたね。東京ではいよいよ桜が開花し本格的なお花見シーズンがやってきますが、私の地元栃木県那須はようやく梅が咲き始めましたので、桜はもう少し後になりそうです。

さて、まん延防止も開けました。2か月あまり自粛をしていた飲食の方々にとっては待ちに待ったといったところでしょうが、やはり気を緩めてはいけませんね。

これから4月に入り、沢山の若者が進学や就職などで大きく生活が変わります。また5月には大型連休もひかえており、皆が楽しく生活にするには一人ひとりの行動がとても大切になります。どうか皆さん十分に気を付けながら楽しみましょう。

しかし、日本中がまん延防止開けに浮かれている中、世界では本当に悲惨な戦争が続いています。今の日本を取り巻く環境を冷静に考えれば、本当にウクライナの問題は他人事ではありません。よく、日本の隣国を差す意味では「中国」や「韓国」が例に挙げられますが、最も距離的にも近いのは「ロシア」です。そのロシアは日本との平和条約交渉を一方的に破棄し、北方領土の元島民らの「ビザなし交流」も停止する意向を示しました。つまりこれは完全に日本を敵国とみなしているのです。また、北朝鮮などはこの時ばかりと連日ミサイルの発射を繰り返し、もはや日本海は北朝鮮のミサイル実験場と化しています。そんな中、先日はウクライナのゼレンスキー大統領がオンラインで日本の国会で演説をしました。私も全文訳を拝読しましたが、大統領の切実なる平和への思いが込められ、停戦と和平へのカギは国際社会の一致団結しかなく、その中で日本はアジアでいち早くロシアに圧力をかけてくれたとおっしゃっていましたね。

祐介先生がいつもいっているように最も大切なのは「命」です。私も同感ではあります。

しかし、今、8193キロ離れている場所で、自国の領土、価値観、未来のために命を懸けて戦う人達がいます。自国の領海内、連日のように領空侵犯をされ、77年間も不当に北方領土を侵略されても、国が発するのは「遺憾に思う」の一言です。

日米安保条約にはアメリカが日本を守るなどとは一文も書いてありません。それなのにも関わらず今このような状況においても、まだアメリカが日本を守ってくれると信じて疑わない政治家たちが存在する国会で、自ら命を懸けて戦う意思を示す国の大統領の言葉を心から理解できるとは思えないのですが・・・。

私はこの戦争によって世論が流され、平和の意味を間違える方向に進むことは決して望んでいません。しかし、もう日本も目を覚ます時ではないでしょうか。

私は是非、岸田首相、そして日本の国会議員に問いたい。もしこの国がウクライナのような同じ立場になったとき、あなたはこの国と国民のために命を賭し(とし)て働けるだろうか。

 

2022325日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人