祐介先生・牟田さんこんばんは。
軽井沢は今日も雪です。今年になってから3回目の雪かきになってしまいました。私達にとって大変な雪も、生物はこうした自然の恵みを受けて生命を守ることが出来るのです。私達がどんなに頑張ってみてもこの大自然の営みには逆らえないのですから、この大切な自然環境を傷つけることのないように気をつけましょう。
先週の金曜日はハロアルレディオに団長の関口先生、倅の康二と三人で出演させてもらいました。午前中は地区の当番医で康二が担当してくれました。その後、康二の運転する車で佐久平駅に向い新幹線で東京に出発しました。途中雪のことなど全く問題になりませんでしたが寒さには参りました。軽井沢の寒さとは全く違いますが東京は暖かいという思いからかその日の寒さは一段と身にこたえました。
スタジオには団長の関口先生と茨木県の根本先生が先に着いていて安心しました。ところがその関口先生は松葉杖をついていて驚ろかされてしまいました。詳しくは判りませんがアキレス腱にカルシウムが沈着して歩くたびに痛みが発生するとのことでした。年を重ねるということは沢山経験を積むことになりますが体のどこかに異変も起こります。大自然の威大な力と同じように人間にも免疫力があって大きな病気にならないように働いてくれていますが、年ごとに低下してしまいます。この歳になってみてこれが母が言っていたことだと実感させられます。なんであの時もっと真剣に聞けなかったのか聞いたことを実践できなかったのか反省することばかりです。
番組に行く前に警察官だった患者さんに「先生の歯科のお師匠さんは誰ですか」と聞かれたとき、「私の母です」と即答しました。母の入れ歯を治している時に「春二、入れ歯の痛さは虫歯より痛いぞ」と言われたことがあるので、治療の中でも「入れ歯の治療」には特に心を配っています。でも今になってみるともっとなんとかならなかったのか後悔ばかりです。なので一日に何人かは来院する高齢者の皆さんの治療をするたびに亡き母にできなかった思いを込めて治療させてもらっています。
つい先日軽井沢に「追分茶屋」さんという信州そばの名店があります。奥様が久しぶりに来てくれました。「どうかなさいましたか」と聞くと、「体調が悪くて入院していたんだよ。退院したばかり」と話してくれました。「先生の若い頃のこともよく知っているし、お母さんのことも・・・・」と昔の話をしてくれました。私は「皇室の人から一般の人まで沢山の人に会ってきたけれど私が一番好きな人は先生のお母さんでしたよ」と言われ、とても嬉しくなりました。この時も「私のお師匠さんは母です」と答えたことに間違いはなかったと思いました。
当日のハロアルレディオではそんな思いもあり、こうして現地活動に行けなくても今出来ることをコツコツとやり続け誰の目に止まらないとしても人のために尽くしきれる人になって欲しいという思いを話させてもらいました。
2022年2月18日
医学博士・歯科医師 林 春二