祐介先生、牟田さんこんばんは。
昨日は朝から雪で金曜日(2022年2月11日)はハロアルレディオに出演できるのか不安でした。雪は一日中降りましたが交通マヒが起こるほど降らなくてよかったです。たった4、50㎝の雪で大騒ぎをしているところもありますが、全国にはもっとすごいところがあります。くれぐれも怪我をしないように気を付けてください。
今日はハローアルソンフィリピン医療ボランティアの現地活動を終えて、団長の関口先生が今年の活動の概要を報告してくれる日です。今年の活動での一番ホットな情報がリスナーの皆様に届けられるはずですが、昨年、今年と2年連続でコロナ感染症のために現地活動が見送られてしまいました。武漢で発生したすぐ後の活動は何とか出来ましたが、その後は渡航許可が下りないために現地活動ができないので、ガックリしている人もいます。中には「ハロアル・ロス」なんていう人もいますが事務局をしている栃木県のせきぐち歯科、東京のいまにし歯科診療所、愛知県のきらら歯科、岡山県のきもとまなべ歯科、茨木県の根本歯科のスタッフの皆さん達は日々届けられる歯ブラシ、タオル、石鹸などの物資の整理にてんてこ舞いで、ハロアル・ロスなんてありません。全国各支部に届けられた物資はせきぐち歯科と本部に届きますから、その物資を30㎏入る船便用の段ボール箱に詰め替えてフィリピンに送ります。この ルーチンになっている仕事も大変なのに、私たちが活動しているマニラ市近郊のスラムは台風の通り道になっているために毎年のようにいくつかの台風によって水没してしまいます。そのたびに現地で協力してくれているマニラ・ラハ・ソライマン・ロータリクラブのリッキーさんがマニラ市近郊の、カビテ市のポンセさん一家がカビテ市近郊のスラムの支援にあたってくれています。スラム街の住宅は段ボールや竹竿で作られているので,火災に見舞われるとひとたまりもありません。そんな時にも私達の送ってある歯ブラシ、タオル、石鹸を役立ててもらえます。支援物資というのは何かあってから集めるのが普通ですがハローアルソンの活動では何年も先の分まで準備してありますから、間髪を入れずに届けることが出来ます。ボランティアは求められたら、できることをすればいいのですが、私たちのボランティアはいつ、何があってもすぐにできるように準備をしています。これが世にいう「危機管理」ということになります。
コロナ禍の日本政府のやっていることは全く話になりません。第五波がピークを越えた頃、他国ではオミクロン株が問題になり始めていました。それから3か月近く感染者が激減した時期があったのに感染者が激減した分析もしませんでした。病床を拡充、といっても全国でたった1000床増床しただけで、第7波に突入してしまいました。幸いなことに治療薬が出たからよかったものの、これとて政府が開発したものではありません。ワクチンの3回目の接種にしてもすぐにできる段取りにはなれませんでした。すべてが後手後手で危機管理能力ゼロです。ハローアルソンの手法とはあまりにも違います。
2022年2月11日 医学博士・歯科医師 林 春二