2021.12.10 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

日に日に寒さが増してきましたね。私の地元栃木県那須では、すでに那須のお山は雪化粧し始め、朝夕はしびれるように寒く、いよいよ本格的な冬がやってきました。

今年は緊急事態宣言も解除され、週末になるとスキー場や那須の観光地は多くの方で賑わっていますが、新たな変異株も発生しました。どうぞ皆さんおまだまだお互い注意し楽しい那須観光になるように協力し合いましょうね。

さて、突然ですが祐介先生、あなたの夢は何ですか?あなたの事だから「夢を探すのが夢」などと言いそうですが、先日、ZOZO創業者の前澤氏が日本の民間人では初めて、

宇宙旅行に飛び立ちましたね。なにやらやっかみ批判もあるようですが、起業し、お金を稼ぎ、自分のしたいことをしている事になんら異議もなく、ただただ、羨ましいとねたむだけです。しかし、ねたむついでに余計なお世話を言えば、「夢や希望を皆さんに」と言われてもいまいちピンと来ず、「子供たちに夢は叶うものだ」と言われても、その言葉の前に「お金があれば」と付け加えたくなるのは下世話な私だけでしょうか。

私たちもハロアルにやってくる高校生たちに「夢」について色々話をしますね。特に私たちが支援しているフィリピンのスラムでは貧困の為3人に1人しか15歳まで生きることができません。その為、子供たちに「夢」を尋ねると「15歳まで生きたい」と答える子も少なくはありません。私は「貧困」という私たち人間自身が作り上げた現実をハロアルを通じてずっと見てきました。そして「生きることが夢」と答える子供たちの生きるために必要な大切な歯を抜くたびに、正直、それまではそれこそ自分の稼いだお金で、自分の好きなように使う物欲的な夢を多く抱いて私が、少しずつ変わってきたように思います。そして3年前、当時中学2年生だった息子と一緒に現地で活動した時、

私は14歳の息子の前で彼と同じ年の少年の歯を抜きました。そして息子に言いました。

「運命的に世界のたった10%と言われる裕福な国に生まれることができた私たちが、この現実を素通りしてしまったら、誰がこの世界を変えるのだ。夢をみられる喜びと幸せを無駄にしてはならない。」私は帰宅後そう彼に話した時、また一つ新しい夢を持つ事ができました。それはハロアル会長林先生が常々おっしゃるように、これからの未来を作り、変えるのは若者たちです。その若者たちが抱く純粋で情熱的な夢を応援すること。そして彼らが大人を見て落胆せず、憧れるような生き方をする自分でいたいと思うようになりました。

前澤氏が今宇宙から見ている地球は言葉に言えないほど美しいでしょうね。漆黒の中にたった一つ青く輝く地球・・・しかし、祐介先生、その星に住む私たちは今、本当に美しい心で生きているでしょうか。ハロアルは今年現地活動が延期となってしまいましたが、いつまでも夢を忘れずそして実現できるように私も頑張りたいと思います。

 

20211210日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人