祐介先生・牟田さんこんばんは。
今朝などは車の窓が真っ白に霜といったらいいのでしょうか、氷といったらいいのかわかりませんが、暖気しなければ車が動かせない程でした。浅間山を見ると真っ白に雪化粧をして、青い空に美しい姿をくっきりと浮かび上がらせ信州の冬を実感させてくれています。
いつもの年ならハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの現地活動に向けて最後の仕上げ段階でスタッフの皆さんは暮れで忙しい上に、毎日のように来る高校生の事前研修の相手をしたり、現地に持っていく物資を個人個人のトランクに入れてもらったり、全員が手荷物として持ってくれる10kg物資の荷造りをしたりで大忙しですが、コロナ禍の今年はそれがありません。マニラのスラムに行くことは出来ませんがスラムの人達の生活が向上している訳ではないので、例年通りハブラシ、石鹸、タオルを送り続けています。1箱100kgになるダンボール箱6個を発送しました。今年送ったのはこれで30箱になります。ものすごい数のタオルやハブラシになりますが毎日のように患者さんが持って来てくれるもの、講演に行かせてもらった全国各地の学校から送られてくるもの、当院の患者さんではなくても車に乗せてわざわざ診療所まで持って来てくれるものなどでいっぱいになります。当院のハローアルソン・フィリピン医療ボランティアの倉庫は16畳の広さがありますが、これがいっぱいになって荷造りするスペースさえとれない状況になります。タオルはビニール袋から出し、半分に折って20枚重ねて一束にして積み上げます。ハブラシは20本ずつ輪ゴムでしばり荷造りしやすいように整理して大きなダンボール箱に入れるのですから大変です。沢山の人々の善意がつまった物資ですから、スラムの人達に喜ばれているのだと思います。これらの物資は一緒に行った高校生の手からスラムの人達の手に一つ一つ手渡されていきます。
マニラに到着した物資はマニラ市の近郊にあるポンセさん一家の皆さんが現地で買ってくれるお米2kgとハブラシ20本、タオル2~3枚、石鹸2~3個を袋につめてくれ配布の準備をしてくれます。それをその年活動するスラムに運び込みます。活動するスラムは関口団長、祐介先生、加藤愛知県支部長、木本岡山県支部長が9月~10月にかけて現地に行ってマニラ・ラハ・ソライマン・ロータリークラブの皆さんと決めてもらっています。ハローアルソンの活動地になりたいと手を上げてくれても向う8年は実行出来ないほど沢山のスラムが希望してくれています。その中からロータリークラブのリッキーさんと決めます。そしてこのリッキーさんをリーダーとして現地の活動場所に椅子やテーブル、水などを準備してもらうだけでなく、そのスラムの住民の生活が大変な人達を下から選んでもらって治療をします。ハブラシ1本くらいと思うかもしれませんがその一本がなければ生活に困窮している人を救うことが出来ません。歯ブラシはスラムの人達の命を救っているのです。これからも皆様の温かいご支援をお願いします。
2021年12月10日
医学博士・歯科医師 林 春二