2021.11.26 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

祐介先生、木曜日の講演会は大変お疲れさまでした。

私と祐介先生は昨日、長野県千曲市戸倉上山田中学校から人権を考える授業の一環として、私たちハロアルボランティアの講演を依頼され、約1時間半の講演をさせて頂きました。

このご縁の始まりは現在この中学校に赴任されている木全(きまた)先生という方が4年間に前任の長野県屋代高校におられた際、ハロアル会長林先生の講演を聞き、今回の赴任された中学校でも生徒たちに是非ハロアルの活動を伝えたいとご連絡を頂いたことがきっかけとなりました。そしてお話しを進めていくうちに、林先生からそれならば祐介先生と私の3人で講演をしましょうとお誘いを受け、コロナ禍が心配ではありましたが、国内の感染状況も減少傾向となり、学校側もしっかりとした感染対策を講じてくださり、久しぶりの講演会となりましたが・・・、その後の経緯は祐介先生にお任せするとして、いやいや、祐介先生、どうでしたか、今回の講演は。私たちも多くの事を学ぶことができたとても勉強になる講演会でしたね。そして、やはりなんといっても戸倉上山田中学校ですよ。正直、こんな公立中学校が存在するのだと、驚きよりも感動を覚えましたよね。教育理念はもとより、校長先生をはじめ全ての先生方、PTAの方も恐らく60人ぐらいは来られていたでしょうか。ご父兄の方々も会場の体育館の2階席から沢山の方々が聞いて下さりました。しかし、祐介先生。今まで色々な学校で「人権」という授業でハロアルの活動をお話しさせていただいていますが、私とあなたが二人そろって道徳教育の最重要課題である「人権」について語る姿は、はっきり言ってお互いしか分からない違和感を感じるのは私だけでしょうか。正直、私には子供たちに「人権とは」と語れるだけの人生の深さや崇高(すうこう)な考え方を持っていませんが、私はハロアルのメンバーと共に17年間歩んできたボランティアの中で人間の幸せの価値や本当の豊かさとは何かということをずっと考えてきました。そして、講演の中で生徒たちに最も感じて欲しかったことは、人間の幸せは決して自分だけが満たされるのではなく、誰かの喜びや悲しみを自分のことのように感じ、そして手を差し伸べる勇気こそがこの世の中にある全ての不平等や問題を解決する唯一の行為であるということです。

人権もボランティアも言葉は違いますが、私にとっては全く同じことです。自分の権利を求め、大切にするならば、まずは相手の権利や自由を尊重すること。それは共に幸せに生きるためにお互いを認め合い支え合うボランティアの精神と何ら違いはありません。講演が終わり私たちが車に向かう途中、下校のため多くの生徒とすれ違うとき、そのほとんどの生徒が元気に挨拶をしてくれましたね。大自然に囲まれた信州千曲に、

これからの未来を担う素晴らしい中学校生たちがいました。私はいつか彼らが高校生となりハロアルに参加してくれることを今から心待ちにしています。

 

20211126日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会団長 関口敬人