祐介先生、牟田さんこんばんは。
寒さがめっきり厳しくなりました。こちら軽井沢ではもう2回も雪が降りました。浅間山に3回降ると里にも雪が降ると言われています。富士山に笠雲がかかると雨になるというような各地の格言がありますね。実際に浅間の雪は私の体験でも合致しています。寒さが増すのに反比例して衆議院議員選挙がヒートアップして来ました。今までは自民党と公明党だけがタッグを組んでの選挙戦でしたので、自民党連合が圧倒的に勝っていました。いつ、どんな選挙でも2政党合同に対して、野党は全ての党が単独で戦うわけですから、勝ち目があるはずはありません。その結果、自民党と公明党の出す法案は最初から可決されることがわかっていて、どんなに野党側が正論であっても、多くの国民が期待する案であっても国会ではこの二党だけの法案が通ってしまいました。一番新しいところでは東京オリンピック、パラリンピック2020の開催についてです。国内ではコロナの感染者が急増している最中でしたし、緊急事態宣言を発動している中でしたので様々なアンケート調査結果は「延期」または「中止」が過半数を超えていました。それでも政府は「安心・安全の大会にする」というだけで具体的な説明もしないまま強行しました。結果は選手の活躍で感動的なオリンピック・パラリンピックになりましたが、案の定国内のコロナ感染者は過去最大の2万5千人を超してしまい、病院に入れないで自宅待機している中で死亡してしまうケースが多発してしまいました。
さらに悪いことに野党がどんなにコロナ禍なのだから「国会を開催」、「機敏な対応をするべきだ」と言っても、国会を開いてくれませんでした。もしもここで国会を開催して与野党一緒になって対策を考えてくれたら、救えた命も経済対策もとれたのではないかと思うと残念です。
今回は野党も統一候補を一本にしましたから、自民党と公明党から選ばれた一人と野党側から選ばれた一人の一騎打ちになります。選挙結果が楽しみです。
自民党と公明党の議員数は今までのように一強ではいられないでしょう。こうして与党と野党のバランスがとれると政府は相手の意見を無視できなくなります。今までのように聞いていることに答えない、はぐらかす、全くの別のことを長々と喋る、謝らないなどの不誠実な対応は出来なくなります。もしも今まで通りの対応を政府がとれば次の選挙では間違いなく政権交代されるでしょう。この緊張感が与党にとっても野党にとっても国民のためになる国会運営になるのではないでしょうか。
今回の衆議院議員選挙は、与野党が一騎打ちで戦う選挙になって国民の気持ちが表現されやすくなります。一人でも多くの皆さんが選挙に行ってくれることを願っています。ちなみにデンマークは80%以上の人が投票に行ってくれています。
2021年10月29日
医学博士・歯科医師 林 春二