祐介先生、牟田さんこんばんは
国内の新規コロナ感染者数も減少傾向となり、ワクチン接種の割合も増へ、政府も今月末には緊急事態宣言を解除するようです。
先週末からシルバーウィークも始まり、私の地元栃木県那須には例年よりは少ないとはいえ、コロナ禍とは思えないほどの観光客が訪れています。正直、私の地元のような田舎では病床も少なく、重症化すれば入院や治療を受けることも難しいのが現状ですので、このように経済が回復するのは良いことですが、あまりに気を緩みすぎると、再び感染拡大ともなれば本当に大変なことになります。
そしてこれから冬に向かってインフルエンザも注意しなければならない時期になります。皆の努力で感染者数が減少している今だからこそ、政府には是非、
医療体制の更なる充実を図るために新たな策を講じてもらい、毎日現場でご苦労されている医療従事者の方々の負担を少しでも軽減できるようにして頂きたいと思います。
さて、私たちハローアルソン・フィリピン医療ボランティアは現在、コロナ感染拡大によって現地活動が延期となっています。このような世界情勢では致し方ありませんが、この活動を心待ちにしていた高校生たちには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ここ数か月間の間でも、多方面から活動の再開について問い合わせがあり、その度に
悔しさと共に多くの方の支援の存在を改めて感じています。そんな中、先日は長野県
戸倉市上山田中学校から「ボランティア講演」の依頼を受け、今日は長野県中野西高校から歯ブラシ集めの協力依頼の電話をいただきました。聞くと、生徒たちがハロアルの活動を知り、自主的に自分たちも現地に行くことはできなくても何か行動しようと話し合ったそうです。また、現在ハロアルでは現地マニラチームと共に、医療活動が延期となってはいますが、新たな支援プロジェクトを立ち上げ、皆さんからご協力頂いた募金の中から、教育支援の一環として学校にパソコンを3台寄付しました。これはコロナ禍の為リモート授業などを行うに際し、学生たちが使用するものですが、現地リーダー、リッキー氏とも「今、医療活動ができなくても、未来への支援をすることによって、様々な困難を乗り越えられる若者を作ろう」と話し合いました。
コロナは私たちに困難という苦しみを与え続けています。生活を脅かし、社会を脅かし、そして命を脅かしています。その中で私たちはどうしても自己的になり、我がままになり、優しさを失う時もあります。しかし、このように日本の高校生たちだけではなく、フィリピンの学生たちが夢を諦めず、誰かの役に立ちたいと思い続けてくれていることを知ると、改めて私たちは決して一人ではなく、多くの支えの中で生かされていることを若者たちから学ばせてもらっています。だからこそマスクを外し笑顔で語り合える日までもう少し頑張っていきましょうね。
2021年9月24日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人