祐介先生、牟田さんこんばんは
台風14号の進路が心配ですね。昔は天気予報や衛星などはありませんから、9月のこの時期の台風は野原を風が切り裂くように分けることから「野分」と呼ばれ冬の到来を知らせる重要な自然のシグナルだったようです。古くは枕草子や、かの夏目漱石の小説にも登場しますが、近年の台風は「野分」どころか家や町を破壊するほどです。
明日からシルバーウィークとなり、多い方は1週間以上お休みをする方もいらっしゃいます。今、少しずつ新規コロナ感染数も減少傾向にあるようですが、台風と共にこちらも十分気を付けなければなりませんね。
さて、私たちハローアルソン・フィリピン医療ボランティアも現在現地活動が延期となっています。例年ですとこの時期は現地活動に参加をされる歯科医師の皆さんの「歯科医師免許登録申請」の作業が佳境に入っているところです。私たちの会では全ての医師・歯科医師が現地で医療行為をするための日本・フィリピン両国の認定を受けています。
それにはお一人、お一人に数種類の書類を厚労省に申請した後、フィリピン領事館へ提出します。そして、両国の行政機関が認定すると、最終的に今度は10月末に現地調査に訪れる際、私がマニラ市のフィリピン政府保健省へ出向き、担当次官と面談して認可を得ます。その間、祐介先生は2月に行われる現地活動場所の調査をしてくれているわけですが、どうですか、祐介先生。1年も延期になると、なんだかあの頃が遠い昔のように感じる時がありませんか。私にはそれだけ私自身の生活や人生のなかにこのハロアルボランティアが当たり前のように存在していましたので、時々過去の活動写真を見ては、必ず再開する日を信じ、待ちわびています。
そんな中、現在、ハロアルでは現地活動はできませんが、皆さんからご協力いただいている物資を随時現地に輸送し、マニラチームによって定期的にスラムへの物資支援を行っています。先日は福岡県の明治安田ビルマネジメント株式会社九州センター様から物資が届きました。また、昨日、長野県千曲市立戸倉上山田中学校より来月10月27日、
人権に関わる授業参観日に、子供たちやご父兄の皆さんは「本当の豊かさとは何か」「命の大切さとは何か」という内容で、会長林先生にご講演の依頼をいただきました。
私の地元栃木県那須では地元サイト「みんなの那須ポータルサイト」という会社がハロアルの活動を全面的に応援したいと申し出てくれました。
今、活動が延期になったことで改めて皆さんのご協力の有難さがわかると共に、自分自身を見つめ直す良い時間となっています。現地に行くことだけではなく、思いや情熱を常に持ち続け、今こうしている間にも私たちの活動を心待ちにして下さる人達のために日々準備をしていきたいと思います。
2021年9月17日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人