祐介先生、牟田さんこんばんは
お盆休みも終わりました。お二人はどのような休日を過ごしたでしょうか。
この時期、私の地元栃木県那須は例年ならば多くの観光客の方で賑わう避暑地ではありますが、今年はコロナ感染拡大により目立った渋滞もなくとても静かな休みとなりました。しかし、やはり観光名所やレストラン、スーパーなどは旅行に来られた他府県ナンバーも多く政府の言う「人流抑制」には程遠い現状です。
そんな中、先日痛ましく悲しい報道がありましたね。
千葉県の妊産婦の方が新型コロナウィルスに感染をして自宅療養中に様態が急変され受け入れ先が見つからないまま早産によって医師不在のまま自宅で出産し、その後新生児が死亡してしまいました。ご家族の皆さんの悲しみと失われた尊い命に心からご冥福をお祈りします。祐介先生これが本当に先進国と言われている国の現状なのでしょうか。これは正に今の日本のひっ迫した医療の現状と、その体制の根本的な問題、そしてコロナ感染に対する政府や行政のやり方の限界が引き起こしたと言ってもいいのではないでしょうか。しかし、もはやそれだけではありません。この感染は人と接する機会が少なければ少ないほど抑制効果があるわけですから、まずは私たち一人ひとりの行動こそがカギになります。そんな医療崩壊の現状を連日報道されていても「人流」は止まりません。今までのお願いベースのやり方、時短営業や酒類の禁止。残念ですがもう日本人のモラルや国民性などに訴えるやり方では到底この感染を抑えることはできないでしょう。医療現場の崩壊を報道しながら次の画面では繁華街や観光地などでインタビューを受ける一部の人達の映像をみると、矛盾と言うよりも、一刻も早く法を整備し、保証金、一部給付金を配り、国民の命を守るためにロックダウンに相当する強い処置を短期間でも行わなければ本当に大変な未来がすぐそこまで来ているのではないでしょうか。
しかし祐介先生、このコロナの影響で涙を飲んだ甲子園球児たちは本当に可哀そうですね。以前から猛暑の中の大会の危険性は指摘され、今回は豪雨により順延や無念のコールドゲームもあります。そして追い打ちをかけるようにコロナ感染のため試合を辞退しなければならなくなりました。私は専門的なことは言えませんが、夏の甲子園というものがあまりにも神格化され、そして地方大会とは異なる制度を設け、なおかつ大人たちがいくら上手いことを言っても全く選手目線に立っていない運営と某新聞社を筆頭に何か胡散臭い大人の事情を感じるのは私だけでしょうか。主催する側の記者が濃厚接触者なんてあまりにもお粗末であり、オリンピックでは試合の6時間前にPCR検査で陰性ならば出場できたはずでは?しかし、ただ一つの光は試合を辞退した東北学院の選手が「感染した選手を守る」と言ってくれたことでしょう。悔しさを押し殺し、仲間を思う気持ちはあの深紅の大優勝旗よりも尊く、これからの彼らの人生にきっとプラスになると信じています。
2021年8月20日 ハロアル団長 関口敬人