祐介先生、牟田さん、こんばんは
昨日から断続的に雨が続いていますね。私の地元栃木県那須でも毎日ジメジメした天気ですが、東海地方、特に静岡県を中心に「線状降水帯」が停滞し、土砂災害や河川の氾濫などの注意警報がだされています。どうぞ近隣の方々は十分お気をつけて下さい。
さて、私たちのハローアルソン・フィリピン医療ボランティアは現在新型コロナウィルス感染拡大によって現地活動が延期となっています。しかし、随時会からは現地マニラチームへ支援物資の輸送を行い、先日、現地リーダー・リッキー氏より、皆さんからご協力頂いた「歯ブラシ・タオル・固形石鹸」150セットを首都マニラ市の隣、ケソン市の貧困地区へ支援活動を行う、という連絡をいただきました。
その際、私は以前報道で「フィリピンの大統領はワクチン接種をしない者は投獄する、と言っていたが、どうなの?」と尋ねると、彼は笑いながら、「それをやるなら刑務所をもっと増やさないといけない。」「彼がそれを言うには理由がある。今、フィリピンでは中国製ワクチンの接種が多い。しかし、国民はみんなそれを打ちたがらない。だから過激な発言をしているだけ。」と言っていました。まぁ、わからないでもないですが、それよりも彼が私にこういいました。「なんで日本は日本国内でワクチンを作らないのか。そしてそれを世界に供給してくれれば、世界中が安心してワクチンを打つのに。」
私はその言葉を聞いて改めて「日本」と言う国が長年世界で培ってきた「信用」と言うものを感じると同時に、世界の人達だけではなく私を含め日本国民みんなが同じようにその疑問を持っているでしょう。しかし彼が言う「日本の信用」は果たして今、本物なのでしょうか。
オリンピック開催まで残り3週間ですよ、3週間!今の日本の状況、いや、今の日本政府の方針や、やり方で本当に大丈夫なのでしょうか。今、日本は完全に二分されています。それは大都市と地方での感染拡大の差です。私のような田舎の人間からすると、連日東京や大阪、その他の大都市の感染状況を見ると、同じ日本のようには思えません。人口の差と言えばそうでしょうが、特に若者の感染率や週末の繁華街の人の多さを見ると、やはり人流を止めるにはどこかで強い措置を取らざるを得ないのではないでしょうか。勿論、若者だけではありません。高齢者もワクチンを打ったからと言ってそれが免罪符になるわけではないのですから、まだまだ十分に気を付けなくてはなりませんね。
私は日本人ですから自分の国を誇りに思っています。恐らく多くの人達がこの国が古くから培った歴史や文化、価値観や国民性を素晴らしいと感じているでしょう。
私は楽観的かもしれませんが、こんな状況でもオリンピックを成し遂げられるのは世界中でこの日本しかいないと信じています。だからこそ政府は本当に国民の事を考え、心配し、血の通った言葉で私たち国民の心を信じさせて欲しいのです。
2021年7月2日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長関口敬人