祐介先生・牟田さんこんばんは。
春の遅い信州にも春が到来していることがよく判ります。我が家の茶褐色一色だった庭の芝も、日増しに緑色が深まってきました。これから半年の間、私達の目を楽しませてくれるでしょう。芝生だけでなく、モミジ、ヤマボウシ、沙羅も若芽を出してくれ、わくわくさせてくれています。ことにカラマツの生きは、目を見張るような蛍光色で、この世の緑とは思えないような美しさです。私は全ての植物の中で、カラマツの芽吹きより美しい新芽を見たことがありません。
東京は3回目の緊急事態宣言で本当にお気の毒です。こんな時にウロウロしないでください。そして一日でも早くコロナを絶滅させるのは、自分しかいないという心意気で頑張ってください。自分以外の人が何をしようと関係ありません。知事や政治家が何と言っても無駄です。この世の中を変えるには、人頼みや人に命令するだけでは絶対に変わりません。人の心を変えるのは富士山の頂上に針を立て、今いる場所から糸を糸目に通すより難しいと言われています。私の話を聞いてくれている一人一人の皆さんが、「私が先頭に立って絶対にコロナを撲滅させるんだ」という思いで、皆さんのやる気スイッチをオンにしてくれたらすぐ出来ます。今日本で足りないのは、その「心意気」です。心意気は「やる気」とも言い換えられます。やる気になってことに当たると「本気」になります。皆さん自身が本気で始めると、周りの人も「その気」になってくるから不思議です。仏教の修行というと、滝に打たれたり、寒中に百度百拝の水ごりをしなければ「悟り」は開けないと思っているかもしれませんが、釈迦族の王子様だったお釈迦様もその身分を捨て、難行苦行を5年に渡ってやりましたが、その修行で悟りは開けませんでした。ところがお釈迦様の修行していた川のほとりに住むスジャータという娘が、川の神様に「乳がゆ」を持っていく途中で、やつれ果てたお釈迦様に目が止まり、「これでよろしかったら」と一杯の乳がゆを差し出してくれました。それまで飲まず食わずの修行をしていたお釈迦様は、その善意を断ることなく「ありがとう」と乳がゆを受け取り飲みました。その瞬間「悟り」が開かれました。つまり人の思いや注意に反発するのではなく、素直に受け入れることが「悟り」そのものだったということです。
さて今夜の話を聞いてくれている皆様。コロナを止めるのは自分しかいない。私の命に代えてでもコロナを打ち破ってやると素直に思ってくれたでしょうか・・・・。そういう人が沢山でない限りコロナは終息しません私達ハローアルソンの仲間の合言葉は「素直になって」「素直に聞いて」「素直に実行しましょう」ということです。こういう気持ちでボランティア活動をしている中で、どんなに大きな力をもらったか数え切れません。その話はまた後日します。
2021年4月30日
医学博士・歯科医師 林 春二