2021.04.16 関口団長のお便り

祐介先生、牟田さんこんばんは

 

年齢を重ねると一日の寝不足が次の日、二日目となんとなく体のだるさが尾を引くようになるのは私だけでしょうか。いやいや、日本中のゴルフファンが先週の週末からこの幸せな()だるさの余韻に浸っているのではないでしょうか。

ついに、ついに松山英樹選手が念願の「マスターズ」を制覇しました!私は毎年欠かさず「ジ・オープン」と「マスターズ」を楽しみに見ているのですが、真夜中から朝方まで放送される4日間、様々な感動と、やはり日本人選手たちが一人、また一人と画面から消えていくのをとても悔しい思いで見てきました。特にアメリカで行われるマスターズはとてもシビアで、どんな有名選手でも画面に映るのは上位の選手だけです。

そんな中、マスターズ85年の歴史の中でアジアン人、もちろん日本人として初めてあのグリーンジャケットを手にしました。この偉業がどれほどすごいことか。例えるなら

オリンピック100メールで金メダルを取るレベルと言っても過言ではありません。

しかし本人や周囲のスタッフにしてみればそのための準備と努力をしてきた結果と思われるでしょうが、最終ホールなどは息をするのも忘れるほど心臓が鼓動したのは私だけではないでしょう。松山選手本当におめでどうございます。いやしかし、優勝もさることながら松山選手のキャディーが最後にとった行動が世界中で話題になりましたね。

マスターズに限らず優勝者のキャディーが最終ホールのピンフラッグを記念に持ち帰るのですが、その後、ピンを戻し、脱帽をし、コースにお辞儀をするシーン。あのシーンこそがまさに日本人が日本人たる所以(ゆえん)でしょう。松山選手を優勝の歓喜が包む中、

一人、今まで歩いてきたコースを振り返り一礼する姿は彼だけでなく松山選手を中心にまさにスポーツを通じて日々人間性を磨きながら努力を重ねてきた証です。

何やら大会中、選手の中には思うようにいかずパターをたたきつけ壊してしまう者もおり、解説の中島プロなどは怒りを滲ませ「マスターズにあるまじき行為」と言っていましたが、以前、松山選手もプレー中に感情をあらわにしていた時期がありました。

しかし、メジャーで勝つには何が必要か考えたときこんなことを言っていました。

「ストレスを発散しようがクラブを叩きつけようが何も良いことはない。だから最近は何もしないように心がけているんです、、が、その反動でガッツポーズをすることも少なくなりました。」何かと同世代のスパースター石川遼選手と比べられ、比較的地味に見えた松山選手でしたが、彼がそう見えたのもこんな理由があったのでしょう。

その彼が表彰式で見せたあの満面の笑みでのガッツポーズを見て、涙腺が緩んだのは

私だけではないはずです。インタビューでの一言。「日本人でも勝てる」あの一言は

沢山の人達を勇気づけたでしょう。松山選手、本当に4日間お疲れさまでした。そして楽しい4日間をありがとうございました。

 

2021416日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人