祐介先生、牟田さん、こんばんは
季節は「大寒」を過ぎ、これから日に日に寒さが和らぐとされていますが、私の地元栃木県那須では今朝も車のフロントガラスは真っ白な霜がおり、まだまだ厳しい寒さは続きそうです。
さて、緊急事態宣言も2週目を迎え、対象となった私の地元栃木県那須では劇的に人の出入りが少なくなっています。特に、夜間の飲食店は恐らく100%に近いほど時短営業を行っており、まるで海外のロックダウンのような街の静けさです。
祐介先生、東京はどうなのでしょうか。テレビで見る限りでは大都市と地方の差があまりにもあるように感じます。そして最近では「コロナバブル」などという言葉を聞きますね。時短要請に応じた中小の飲食業者に支払われる一律6万円の協力金の問題です。
祐介先生はどう思いますか?確かに、感染拡大の矢面に立たされている飲食業の方々のご苦労はよくわかりますが、公的な税金を使う以上、一定の公平性が保たれなければ、その協力金を手にできない人たちから不満が出るのは当然です。
社会の仕組みは時として「平等」ではないかもしれません。残念なことに、これは人間の在り方も同じです。得する人がいればその裏に損をする人がいます。喜びの裏には必ず悲しみが存在します。しかし、このような制度や法律などに関しては誰かが考えた結果なのですから、たとえ緊急性があったとはいえ、もう少し国民に寄り添った考え方ができれば、おのずとわかるような気もするのですが・・・。私の地元のような田舎は
ほとんどが個人営業です。居酒屋を経営している友人などは完全休業し、従業員はすべてアルバイトですから、一日6万円は純利益として手元に入り、アルバイトやパートの方にはいきません。彼曰く6万円の純利益を生むにはその3倍を売り上げないといけない。毎日6万円がもらえるなら喜んで休業する、とのことなのです。このような現実に違和感を覚えるのは私だけでしょうか。しかし、もっと馬鹿らしいのは、本当に営業をしていないか、市役所の職員が夜間見回りをしていたり、街では「時短警察」が発生し、店同士のチクリ合いのようなことも起きているそうです。
このウィルスは人間のいろいろな面を浮き彫りにさせています。ワクチンが富裕国ばかり優先される現状をみても、人間の浅ましさや自己的な考え方の縮図ではないですか。
最近、無性にハロアルの活動が恋しくなります。自分を優先せず、誰かのために声を出し、手を取り合い、共に助け合う。弱者も強者もなく、お互いを認め合い目の前の痛みや悲しみに向き合う。コロナ感染症を治療するには医療が必要です。しかし、このような時に芽生えてしまう人間の心の悪を治療するには、やはり、ハロアルのような優しい心しかありません。まだまだ続くコロナとの闘いだからこそ、私たちの心まで病まないようにお互い支え合わなければなりませんね・・・。
2021年1月22日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人