2020.10.02 林会長のお便り

祐介先生・牟田さんこんばんは。

 10月に入り気温はすっかり秋になりました。紅葉はまだ始まりませんが、実りの秋を伝えるブドウが食卓を飾ってくれ、甘い香りを部屋中に振りまいてくれています。

 930日にはアメリカ大統領選挙に向けて、トランプ大統領と民主党のバイデン候補のテレビ討論会を見ましたが、全く話しが合わないばかりかトランプ大統領の横やりに不快な思いをさせられました。日本の前首相の安倍総理が国会の答弁で全く誠意のない答弁をするのを思い起こして一層不快になりました。コミュニケーションとは、「相手を思いやり、相手に気持ちよく受け答えしてもらえること」が基本だと思います。そのために知識や経験を積み、人間性を高めるのです。どんなに立派な言葉を並べても、相手が反応できないようではコミュニケーションとは言えません。自分の思い通りにならないからと言って、相手の気持ちを考えず好き勝手なことを言うことを「わがまま」というのです。そんなところからコミュニケーションは生まれません。トランプ大統領の発言は、アメリカ合衆国の最高責任者である言動とはとても考えられません。むしろ酔っ払いが路上で訳の分からないことを大声で叫んでいるのと同じです。一方、安倍総理が森友・加計・桜を見る会・河合夫妻の選挙問題に対する受け答えも例えが悪いかもしれませんが、認知症の患者さんと話しているようで、とてもまともとは思えません。これもコミュニケーションの基本をわかっていないというしかないのではないでしょうか。

 自分が大切なように相手も大切なのです。私達は「1億円の宝くじを100万回連続で当てるより難しい」確率の中で奇跡のように生まれてきました。自分がその奇跡の一人なら、相手も同じように奇跡の中で生まれた尊い一人なのです。お金があるとか、考え方が違うというのは、その奇跡からすれば大した問題ではありません。そんな違いがあっても「同じ奇跡の中で生まれた」ことを尊重しあえば、余程のことがあっても許し協力し合えるのではないでしょうか。こんなに不思議な中で生まれたにも関わらず相手をののしり合うのは、生き物の頂点にいる人間のすることではありません。その違いをお互いに許しあって、協力しあって今よりさらに良くなるように努力することが大切なのではないでしょうか。

 今はコロナウイルスのパンデミックで精神的に参っている人ばかりです。感染を予防するためのマスクですが行きかう人の口元が見えません。こういう状況を一刻も早く乗り切るために「我慢をし」、「密を避け」、「他人のために出歩かない」事です。経済はどうなるのかということですが、今までのやり方を基本的に考え直すのです。こうした中なのに工夫し、やり繰りして苦難を乗り切っている人も沢山いるのです。一人一人が勝手な行動をしないで、この中で何が出来るのか、何をしたら他人のためになり喜んでもらえるのか考えてください。それがコミュニケーションの基本です。

2020102

医学博士・歯科医師 林 春二