祐介先生・牟田さんこんばんは。
今夜はハローアルソン・フィリピン医療ボランティア2020、今年の2月7日から10日にかけて行った活動に参加してくれた、長野県篠ノ井高校から参加してくれた6名の発表について報告したいと思います。
これは篠ノ井高校が2019年度に行った、マレーシア派遣、ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア派遣、フランス短期留学、信州つばさプロジェクトでオーストリア・ウイーン音楽研修の中から、マレーシア派遣予定者の県内での活動の様子、ハローアルソン・フィリピン医療ボランティア参加者の体験報告、この時期なので保健委員会の感染症対策行動について全校生徒にそれぞれの教室でモニターを見てもらいながらのオンライン発表会でした。この中に信州大学生も入って質疑応答に参加してくれました。この他に小諸商業、屋代南、松代、上田、木曽青峰、長野市立高校の先生、当会のメンバー林康二君と私が参加させてもらいました。私達が発表を聞いたのはそれぞれ実践を通しての発表でしたから、各教室からの質問にもよく分かる反応が発表者から成され、とても生き生きとしたオンラインの発表だったと思います。
さて私達と一緒に参加してくれたハローアルソン・フィリピン医療ボランティアのメンバーは2年生の堤優菜さん、山崎愛さん、3年生の前山翔太君、宮尾こころさん、菅原未夢さん、内藤向志君の6名が発表してくれました。今年ハロアルに参加した高校生は全体の50%に当たる70名だったこと。スラムに住む人は1日100円以下で生活している極貧層の人達で、アジア、アフリカ、南アメリカなどの発展途上国に多く見られること。気の毒な人たちと思っていたが行き会う人は皆明るくて驚かされたこと。物質的な豊かさが必ずしも「真の幸せ」でないことを知らされたことを伝えてくれていました。その他にもスラムの中には歯科はなく痛くなっても抜くしか方法がないこと。そのまま放置すると20%の人はそれが原因で死亡するケースがあり、歯科治療を受けられたとしても1,000ペソ(約2,500円)必要で、スラムの人の2日分のお金が必要でとても治療を受けられないので、ハローアルソンのボランティアを1年以上も待っているということを伝えてくれました。この活動では夜、マニラミーティングがあり、参加した高校生の夢やこの活動で気づいたことを毎夜話し合え、ほかの高校生の意見が聞けてとても刺激になったとも伝えてくれました。信州大学の生徒から、実際に自分たちがスラムに行ってみて大きなショックを受けたことがよくわかりました。それでは「日本に帰ってきて、どんなことが変わりましたか」という質問が出ました。「私達が当たり前に感じていたことは、当たり前ではなく、とても恵まれているということがわかりました。そして周りの人達に感謝することが出来るようになりました」とハッキリ答えてくれました。出来れば今回参加してくれた人達のクラスの人達と、もう少し詳しく話してみたいと思いましたし、私達の他にこれだけの先生達が参加してくれていたので、もう少し話をしたいと思いました。
2020年7月17日 医学博士・歯科医師 林 春二