祐介先生・牟田さんこんばんは。
私の家に今日(6月10日)アベノマスクが届きました。マスクがどこに行っても手に入らないときはそれでも期待しましたが、今となってはどこでも手に入り、あんなに期待したものが今では迷惑なくらいです。私だけでないようで毎日のように患者さんがアベノマスクを持って来てくれ、「フィリピンのスラムの人達にでも渡してください」とお願いされます。一国の総理大臣が真剣に考えて国民に配布してくれたものですが、タイミングを逃してしまうとこんな風に扱われてしまいます。今となっては「スラムの人用」だということです。こんなことしか考えられない総理と取り巻きの人達が哀れに思えてしまいます。
今回の新型コロナウイルスのお蔭で、院内の感染症対策を徹底することが出来とても良かったと思います。毎日、入り口で歯科衛生士が一人一人検温と身体の消毒をさせてもらいます。37℃以下の人が待合室に入りますが、消毒済みのスリッパに履き替えてもらい、それまで履いていた履き物をそのままにしてもらってこちらで消毒します。受付で検温した紙を差し出し、カルテに記入してもらいます。待合室に多くの患者さんが入らないように駐車場の車で待ってもらう人もいます。順番が来ると担当者が迎えに行くか、携帯電話で連絡し入室してもらいます。診療室内はDr、歯科衛生士、アシスタント全員がフェイスシールドとマスク着用で診療させてもらいます。治療が終わると、患者さんが座っていたユニットの座面やテーブル、電灯やスピットンケース、ユニットの横に備えているモービルなど、清拭出来るもの全てを消毒します。時間と経費はかかりますが、患者さんを安全に安心して治療をさせてもらうために必要なことはするという思いで徹底させてもらっています。患者さんは全体に今までより時間がかかり大変なのではないかと思うと、むしろ今回の方がより安心出来ると好感を持ってくれています。入り口を担当する歯科衛生士は1時間ごとにチェンジしてもらっていますが、歯科衛生士もよく協力してくれていてありがたいです。治療の流れからすると、歯科衛生士1人を、このために準備しているのは勿体無いですが、だからこそ患者さんは喜んでくれるのだと思います。
こういう機会を通して普段気づかないことや出来ないことやれるのも、こうした未知の体験に遭遇したからです。私は、この機会は神様がくれた大きなチャンスと捉えて、出来ることは全てやりきるつもりです。ここで一番問題なのは、こうした経験を前向きに捉えられないで不平や不満ばかり言っていて何もしようとしないことだと思います。やりもしないで批判ばかりしていたのではどうしようもありません。ハローアルソンの仲間は前向きで、素直になって、素直に聞いて、素直に実行できる人達です。今回のパンデミックをプラスと捉え、ポストコロナの社会を今まで以上に平和で幸せな社会になるよう努めていきましょう。
2020年6月12日
医学博士・歯科医師 林 春二