祐介先生、牟田さんこんばんは
いよいよ緊急宣言が全国へと拡大されましたね。
その救世主ともいうべき第一弾「アベノマスク」が一人2枚、随時発送されるそうです。いまからとても楽しみです。また、今、大半の国民が自粛要請に従い、様々な業種で
困窮する生活を強いられている中、政府の第二弾の矢は6月、いや、7月になるかもしれない、一人10万円の支給にも今から心躍らされます。
祐介先生、私はあなたのラジオで毎回、政治や行政、世の中の仕組みや理不尽さを話すのはあまり好みではありません。批判と不満は時に正しくもあり、時に未来を生みづらくなる場合もあるからです。このハロアルレディオは祐介先生が17年前に初めてフィリピンのスラムで歯科医療ボランティアをした際、初めて出会った患者さん、当時10歳の男の子「アルソン君」から始まりました。彼は生えたばかりの大人の前歯4本を重度の虫歯のため、抜かなかければならないという壮絶な治療を受けなければならず、それをやった祐介先生は心を痛め、もう二度とこのような子を作らせないために、自身がパーソナリティを務めるこの番組で歯ブラシを呼びかけたのです。私にとってこの番組は私たちの活動を皆さんに知っていただける大切な広報活動でもあり、また、ボランティアを通じ、人と人との繋がりや温かさをみんなで共有し、リスナーの皆さんが少しでも幸せな気持ちになり、本当の心の豊かさを感じられるような、そんな明るい未来の番組であってほしいと思います。しかし、今、世界中が自分の国、自分の住む地域、自分の身の回りをまずは考えなければならない、大変な事態となっています。この見えない敵は私たちの心までも侵し、殺伐とした世の中をまるで楽しむかのように少しずつ範囲を拡大しつつあります。祐介先生自身もここ数回の放送ではあなたも不本意でしょうが、今の世の中にどうしても一言、言わざるを得ない状況なのでしょうね。
そんな中、最近、最も感染が危険なのは歯科医院だ、という報道から、私の医院も少しずつキャンセルや診療日変更のお電話をいただきます。しかし、うれしいことに、昨日もわざわざキャンセルを告げるために電話ではなく医院に直接来てくださり、その際、ハロアルのために歯ブラシやタオルを沢山持ってきてくださいました。また、こんな時でも毎日のように医院に皆さんが物資を届けてくれます。本当にありがたい限りです。
今、政府は全国に緊急宣言をだしました。日本には諸外国のようにそれに伴う厳しい法律はありません。それは決して自由ではなく、いわば性善説のように「人は本来、善である」という我々一人ひとりの「良心」が問われているのです。皆さん、確かに沢山の不満はおありでしょう。しかし、まずはみんなでこの国難を耐えましょう。だから政治家の皆さん。どうか、どうか、この国を正しい方向に導いてください。風俗がダメではありません。何もこんな時に行ったらあかんやろ。厳しい罰則がなくても私たち日本人なら絶対にできるはずです。今こそ世界中に私たちの心を見せてあげましょう。
2020年4月17日 ハローアルソン・フィリピン医療を支える会 団長 関口敬人